2020 Fiscal Year Research-status Report
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17K14150
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
岩成 勇 東北大学, 理学研究科, 准教授 (70532547)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 変形理論 / 安定∞圏 / 周期写像 |
Outline of Annual Research Achievements |
安定∞圏の族をそこから得られる相対的Hochschildホモロジーと各種Hochschild型不変量の観点から研究した。Hochschildホモロジーを導来代数幾何的な自由ループ空間上に同変的に変形(延長)する方法を2019年中に見出していた。これと自由ループ空間上の同変層とD加群の関係を用いると圏の族に対してGauss-Manin接続の類似が構成できる。構成には実は上記のHochschildtui対(Hochschildコホモロジーとホモロジー)だけではなくHochschild対のモジュライ理論的な解釈が必要になる。これのHochschild対版を与えた。そこではcyclic deformation(巡回変形)という変形の概念が重要になる。このHochschild対のモジュライ理論的な解釈を2020年度中に"Moduli theory associated to Hochschild pairs"というプレプリントにまとめた(arxivで公開中)。またこれらを用いた自由ループ空間上の同変層への変形(延長)の構成を``On D-modules of categories I"でまとめた(arXivで公開中)。また2020年度中につぎにような発見をした:代数の族を考えるとそのfactorizationホモロジー(位相的カイラルホモロジー)は写像スタック(mapping stack)に自然に変形・延長される。特殊な場合として上記のHochschildホモロジーの自由ループ空間への変形が非常に簡単に構成できる(即ちGauss-Manin接続の類似の新しい構成法を与える)。これによりHochschildホモロジーの自由ループ空間への持ち上げはfactorizationホモロジーの延長として広大に一般化されただけでなく、構成の種々の関手性や局所化完全列を保つことなどが簡明に得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
factorizationホモロジーを用いた新しく簡明な方法を見出したから。
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Strategy for Future Research Activity |
この構成の応用例の適切な設定の研究も2020年度中に進展があり2021年度中の研究に続いている。自由ループ空間への持ち上げの2つの構成法の比較方法についての方法も見出しており論文を執筆する予定である。またLGモデルから得られる場合やCY構造を持つ場合、圏の局所化分解を持つ場合、Getzerの接続との比較をする予定である。
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Causes of Carryover |
ある有名なウイルスにより出張がほとんどなくなったため旅費が浮いた。今年度はワクチンなどがあるので出張が再開できるかもしれないからそこに使う。またウェブ上での研究環境をととのえるような機材を購入する。
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