2019 Fiscal Year Annual Research Report
Categorical representations of Lie algebras and quantum groups and applications to modular representations
Project/Area Number |
17K14154
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
土岡 俊介 東京工業大学, 情報理工学院, 講師 (00585010)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | アフィン・リー環 / ロジャーズ・ラマヌジャン恒等式 / 頂点作用素 / q級数 / 整数の分割 / 超幾何級数 / 円柱分割 / カナデ・ラッセル予想 |
Outline of Annual Research Achievements |
博士研究員の滝聞太基氏と共同研究で以下の成果を得た. (1)2014年に提唱されたナンディの予想を解決し,arXivに発表した.これは「アフィン・ディンキン図形を選び,各頂点に非負性数を割り当てるごとに,ロジャーズ・ラマヌジャン恒等式のような無限和=無限積をえることができる」という期待の,A^{(2)}_2型でレベル4の場合と考えられている.証明のキーとなったのは,アンドリューによるリンク分割イデアルの理論の有限オートマトンを用いた一般化で,これによって分割の母関数の差分方程式を,これまでよりも広いクラスの分割に対して立てることができるようになった.実際,これのよってカナデとラッセルが予想したいくつかの分割定理の証明も与えることができた. (2)上記の期待のA^{(1)}_2型のレベル3,4,5の場合について,円柱分割と関係する結果を得ることができた.特にレベル3の場合は,A2ロジャーズ・ラマヌジャン恒等式として知られる恒等式の無限和についてアンドリュー・ゴルドン型の表示を与えたことになる. (3)上記の期待のD^{(3)}_4型でレベル4,5についても恒等式の予想を得た.レベルが3の場合はカナデ・ラッセル予想として現在特に活発に研究されているものの類似を得たことになる. (4)上記の予想のA^{(2)}_奇数でレベル2についても恒等式の予想を得た.A^{(2)}_9型でレベル2の場合は最近ブリングマンやロゼングレンによって証明された恒等式と直接関係している.
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