2018 Fiscal Year Research-status Report
Besov型関数空間とTriebel-Lizorkin型空間の実解析的研究
Project/Area Number |
17K14207
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
野井 貴弘 首都大学東京, 理学研究科, 客員研究員 (90736555)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | Besov空間 / Triebel-Lizorkin空間 / 関数解析 / Morrey空間 / 関数空間 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究実績はBesov型関数空間とTriebel-Lizorkin型関数空間の差分による特徴付けと有界領域上の性質の研究の2つである.
今日Besov空間はフーリエ変換により定義されるものを用いることが多いが, 元々は差分を用いて定義された関数空間であり, 指数が特定の条件を満たすとき2つの定義による準ノルムが同値であることがわかっている. 差分による関数空間の特徴付けはMaximal singular integralなどの作用素の有界性を調べる際に応用される. Besov空間とTriebel-Lizorkin空間の一般化であるBesov-Morrey空間とTriebel-Lizorkin-Morrey空間において差分を用いた特徴付けがなされており, この研究手法を応用することでさらに一般化したGeneralized Besov-Morrey空間とGeneralized Triebel-Lizorkin-Morrey空間に対しても出来光夫氏(東京都市大学)との共同研究により先行結果を系として含む差分による特徴付けを得ることができた.
研究実績の2つ目は偏微分方程式への応用を踏まえてGeneralized Besov-Morrey空間とGeneralized Triebel-Lizorkin-Morrey空間の有界領域における性質を考察した. 特に領域の境界が滑らかな($C^{\infty}$級)の場合において上記の関数空間におけるトレース作用素の有界性を出来光夫氏(東京都市大学)と共同研究により得ることができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究目標の1つである領域上におけるGeneralized Besov-Morrey空間とgeneralized Triebel-Lizorkin-Morrey空間の性質を調べる際に有用である差分による特徴付けの結果を得ることができた. この特徴付けはmaximal singular integralなどの作用素の有界性の研究に応用できることが期待できることから本研究課題はおおむね順調に進んでいる.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は荷重付きのGeneralized Besov-Morrey空間とgeneralized Triebel-Lizorkin-Morrey空間に関して差分などによる特徴付けや作用素の有界性などを考察していく.
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Causes of Carryover |
急遽研究に関連する研究集会に参加をした結果、残高が購入予定であった洋書よりも少なくなったため次年度に専門書籍の購入費用として残すことにしました。 専門書籍の購入費用に該当の助成金を当てるつもりです。
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