2019 Fiscal Year Annual Research Report
The physical origin of active galactic nucleus torus probed by high resolution mm/submm emission lines
Project/Area Number |
17K14247
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
泉 拓磨 国立天文台, ハワイ観測所, 特任助教 (40792932)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 活動銀河中心核 / AGN / トーラス / ALMA / サブミリ波 |
Outline of Annual Research Achievements |
ALMAを用いたCircinus銀河における高密度分子ガス輝線と低密度原子ガス輝線の高解像度観測、ならびにそのデータに基づく力学モデルの構築から、活動銀河中心核周り(特にトーラス領域と呼ばれる半径10 pc以内の小スケール)においては、分子ガスと原子ガスは異なる力学構造を示すことが分かった。高密度分子ガスは円盤回転に伴う力学構造を示す一方で、原子ガスは回転 + アウトフロー成分が顕著に見えている。これらの結果は、AGNの輻射でアウトフローが駆動され、その結果として幾何学的に厚い構造体が形成されるという輻射駆動トーラスモデルと整合するものであり、30年以上にわたり謎であった「AGNトーラスの物理的起源」に観測的に答える結果となりうる。この計画最終年度では、これまでに得たこれらの革新的な成果を広く国内外でプレゼンすることに努めており、ヨーロッパの天文学会に相当するEWASSでの招待講演を依頼される等、多くの業績を残している。また、このCircinus銀河の観測だけでは不足していた二点 (1) 超高解像度観測による原子ガスと分子ガスの直接撮像、(2) 輻射駆動トーラスモデルの様々なAGNへの適用についても、ALMA観測提案募集Cycle 7に独自の案を出し、(1)(2)それぞれに関する2つの提案が両方とも最高ランクAで採択された。これは、本科研費の研究期間後にもさらに本テーマを飛躍させ下地となる成果である。
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[Journal Article] Nuclear molecular outflow in the Seyfert galaxy NGC 32272019
Author(s)
Alonso-Herrero, A.; Garcia-Burillo, S.; Pereira-Santaella, M.; Davies, R. I.; Combes, F.; Vestergaard, M.; Raimundo, S. I.; Bunker, A.; Diaz-Santos, T.; Gandhi, P.; Garcia-Bernete, I.; Hicks, E. K. S.; Honig, S. F.; Hunt, L. K.; Imanishi, M.; Izumi, T.; et al.
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Journal Title
Astronomy & Astrophysics
Volume: 628
Pages: 65, 81
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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