2019 Fiscal Year Annual Research Report
Exploring the origin of Type Ia supernova based on the emission from the circumstellar dust
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17K14253
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山中 雅之 京都大学, 理学研究科, 特定准教授 (50645512)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | Ia型超新星 / せいめい望遠鏡 / かなた望遠鏡 / 光赤外線大学間連携 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、申請者の京都大学への異動があった。また、2019年より新技術光赤外線望遠鏡「せいめい」の本格的な運用が開始された。これに伴い、我々はせいめい望遠鏡を用いた超新星爆発の即応フォローアップ観測の計画を立案した。近年の広視野サーベイの発達に伴い、非常に早期の増光段階にある超新星爆発が発見されるようになりつつある。発見直後の超新星をすぐにフォローアップ分光観測することで、早期からのタイプの同定が可能となった。このような状況を背景として、我々は京都大学せいめい望遠鏡と広島大学かなた望遠鏡を用いた即応分光観測を実施している。それらの中で、SN 2019einというIa型超新星について僅か爆発3日後のスペクトルをせいめい望遠鏡で取得することができた。その後、せいめい・かなたで継続観測を実施したところ、急激な速度変化を示したことがわかった。これまで、よく研究されているIa型超新星と比較したところ非常にユニークな進化を示すことがわかった。また超早期の放射強度からある仮定の下に親星半径の上限値を見積もったところ、白色矮星と通常の恒星の近接連星系由来に爆発に一致することがわかった(Kawabata et al. 2020, 893, 143)。この研究では、長期の近赤外線観測も実施された。優位な超過成分を見出すことはできなかったが、赤外放射を引き起こす可能性のある星周ダストの性質を研究する上で重要なデータとなった。
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[Presentation] 速い速度進化を示す Ia 型超新星 SN 2019ein の爆発初期からの観測2019
Author(s)
川端美穂, 山中雅之, 前田啓一, 磯貝桂介, 田口健太 (京都大), 中岡竜也, 木村浩輝, 高木健吾, 川端弘治 (広島大), 長尾崇史 (ESO), 高木聖子 (北海道大), 田中雅臣 (東北大), 諸隈智貴,Jian Jiang(東京大), 他
Organizer
日本天文学会2019年秋季年会