2017 Fiscal Year Research-status Report
Computational approach to the quantum theory of gravity
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17K14285
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
花田 政範 京都大学, 白眉センター, 特定准教授 (40626735)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 量子重力 / 超弦理論 / カオス / ブラックホール |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年度は以下の5本の論文が査読付き学術誌に掲載された:
[1]"O(a) Improvement of 2D N=(2,2) Lattice SYM Theory", Nucl. Phys. B 929; [2]"Toward Holographic Reconstruction of Bulk Geometry from Lattice Simulations", JHEP 1802; [3]"Universality in Chaos: Lyapunov Spectrum and Random Matrix Theory", Phys. Rev. E 97; [4]"Lattice Simulations of 10d Yang-Mills toroidally compactified to 1d, 2d and 4d",Phys. Rev. D 96; [5]"Black Holes and Random Matrices", JHEP 1705
さらに2本をarXivプレプリントサーバーに投稿済みであり、うち1本が査読中、もう1本は近日中に査読付き学術誌に投稿予定である。さらに、11の国際研究会で招待講演を行った。研究内容は超対称ゲージ理論の格子定式化の改善(論文[1])と数値シミュレーション(論文[2])、古典および量子カオス系のダイナミクスとその量子論的ブラックホールとの関わり(論文[3],[5])など多岐に渡った。論文[2]-[5]では数値シミュレーションが重要な役割を果たした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
理論面では、当初全く想定していなかった新しいアイデアを得られたことも含め、順調に進展している。数値シミュレーションでも着実な進歩があったが、共同研究者間の共同作業が効率化できればより大規模なシミュレーションが可能になると考えている。また、GPUマシンで利用可能なコードの開発には多少の遅れが見られる。
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Strategy for Future Research Activity |
当面は、GPUマシンで利用可能なコードの開発を進めつつ、既存のコードでBFSS行列模型、BMN行列模型のM理論的な振る舞いを明らかにするための数値シミュレーションを進める。特に、M2-braneに対応する真空の定量的な性質とM5-braneに対応する真空の定性的な性質を明らかにすることを目標とする。2018年度後半には新しいコードの利用を開始したい。
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Causes of Carryover |
2018年4月に研究会を主催するのに合わせて海外から第一線の研究者を招いて共同研究をするために、2017年度分の一部を繰り越した。
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Research Products
(21 results)