2019 Fiscal Year Annual Research Report
Employment of modrn input physics for supernova simulastions
Project/Area Number |
17K14306
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
滝脇 知也 国立天文台, 科学研究部, 助教 (50507837)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ニュートリノ / 超新星爆発 / マイクロフィジクス |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はニュートリノのマイクロフィジクスに関連する論文を二本出版した。一つは電子捕獲型超新星爆発のニュートリノ集団振動の観測への影響をハードネスという量で特徴付けた。ハードネスは高エネルギーニュートリノ観測数/低エネルギーニュートリノの観測数で定義しており、平均エネルギーがもともと違う、二種類のニュートリノが混じり合うと急激な変動を見せる。ハイパーカミオカンデを使った反電子型ニュートリノの観測に加えてDUNEを使った電子型ニュートリノの観測も議論した。ニュ-トリノの質量階層性の違いにもよるが、およそ10kpc以内で電子捕獲型超新星爆発があればこの集団振動の効果が検出できることがわかった。もちろんこの科研費で開発を進めた核子散乱の効果は考慮されている。 ニュートリノ振動にも幾つか種類があるが、さらに激しい振動を起こすと考えられているファストフレーバー振動についても論文を出版した。先ほどの集団振動が数百kmで起こるのに対し、こちらは原始中性子星付近の対流領域で起こる。近年注目されているLESAと呼ばれる電子ニュートリノと反電子ニュートリノの非等方性の生成に似た現象がシミュレーションの対流領域で観測され、解析するとそれはこのファストフレーバー振動のサイトとなりうることがわかった。 また、昨年に引き続き、最新の状態方程式とニュートリノ反応を用いた3次元シミュレーションを継続し、完全に衝撃波が復活することを示した。
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Research Products
(6 results)