2019 Fiscal Year Annual Research Report
Application of quantum annealing for data analysis
Project/Area Number |
17K14357
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
橋爪 洋一郎 東京理科大学, 理学部第一部応用物理学科, 講師 (50711610)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 量子アニーリング / 熱場ダイナミクス / 状態変化の評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
量子アニーリングは1998年に門脇・西森によって提案され,最適化問題を解く汎用的な技術として期待されている.そして,量子アニーリングとデータ解析技術の発展を踏まえて, 2015年には研究代表者によって量子アニーリングをデータ解析に用いることが提案された.本研究課題は,こうした量子アニーリングのデータ解析への展開を実施するために必要な知見を蓄積する事である. 研究期間は3年間であり,最終年度である2019年度には量子アニーリングの多面的な展開において必要な指標の明確化を行うために,熱場ダイナミクスを用いてアニーリング過程の評価を行う手法を導入し,データ解析への応用可能性の検討を行った.主な成果として,有限温度での量子アニーリングのプロセスが熱ゆらぎの無い状態でのプロセスからどの程度乖離しているのかを示す「熱力学的な距離」を,熱場ダイナミクスを用いて正当化することができた. この検証には,2018年度に本研究課題で提案したエントロピーを指針にして計算時間を短縮する手法(以下エントロピー最適化手法と呼ぶ)を用いている.エントロピー最適化手法では,ランダム行列の特異値分解を行う場合に,エントロピー基準による時間発展を利用すると,利用しない場合に比べて60%程度の計算時間で済むことがわかっている.これを有限温度で実行した場合,熱浴との相互作用の大きさにも依るが,かなりの程度精度が低下する.そこで,エントロピー最適化手法が熱ゆらぎの大きさと共にどの程度劣化していくかということを,先述の熱力学的な距離によって評価した. こうして本研究課題の精度評価である「データ解析への量子アニーリングの適用手法がどの程度の温度領域で利用できるかの検討」を遂行した. なお,以上の研究成果の一部は日本物理学会や国際会議AQC,論文誌などで発表しており,距離による評価の整理を含めてまとめた論文を準備中である.
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Research Products
(10 results)
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[Presentation] Machine Learning Classification Methods Using Data of 3-Axis Acceleration Sensors Equipped with Wireless Communication Means for Locating Wooden House Structural Damage2019
Author(s)
Ryota Tanida, Atsushi Yamamoto, Noriaki Takahashi, Natsuhiko Sakiyama, Sakuya Kishi, Takayuki Kishimoto, So Hasegawa, Kenjiro Mori, Yoichiro Hashizume, Jing Ma, Takashi Nakajima, Mikio Hasegawa, Takahiro Yamamoto, Takumi Ito, Takayuki Kawahara
Organizer
IEEE 15th of the annual Asia Pacific Conference on Circuits and Systems (APCCAS 2019)
Int'l Joint Research