2020 Fiscal Year Annual Research Report
Statistical physics on structure and dynamics of microcracks in thermally activated breakdown of heterogeneous materials
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17K14360
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| Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
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Principal Investigator |
吉岡 直樹 国立研究開発法人理化学研究所, 計算科学研究センター, 研究員 (10548209)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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| Keywords | 統計物理 / 破壊現象 / 計算物理 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
熱活性ファイバーバンドル模型により、不均一材料の熱活性クリープ破壊に関し、特に亀裂の発生地点間距離について研究を行った。温度T、外部応力σ、そして、壊れたファイバーにかかっていた荷重が他のファイバーに移る際の距離依存性に関わるパラメタα（荷重移動が1/r^αに比例）を様々な値に変えてシミュレーションを行った。
本年度は、まず、correlation integralと呼ばれる量を調べた。ここで、n回の連続して発生した微小破壊イベントについて、距離r以内にあるepicenter（微小破壊イベントの発生地点）のペアの数をN(<r)、epicenterのペアの総数をN_p = N(<∞) = n(n-1)/2とすると、correlation integralはC(r) = N(<r) / N_pで定義される。このcorrelation integralは花崗岩の破壊実験や離散要素法による破壊シミュレーションなどで過去に調べられており、材料が破断する直前になると、C(r)∝r^D （Dは非整数）というように微小亀裂のフラクタル性を示す結果が報告されている。我々のモデルについて調べたところ、系が破断する直前になると、αが2以上でD=1.5となる振る舞いが観られた。
また、epicenter jump distributionについてより詳細な理解を得るため、時間変化を調べた。Correlation integralと同様に、n回の連続して発生した微小破壊イベントについてepicenter jump distributionを調べたところ、これまでと同様の-1.5乗のべき分布だけでなく、破断直前に-0.5乗のべき分布となることが分かった。また、これまでは非自明なべき分布が観られていなかった、σが高い場合についても、破断直前に-0.25乗から0乗くらいのべき分布が現れることが分かった。
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