2018 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of Nanospace with Accumulated Labile Coordination Sites and Specific Molecular Conversion
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17K14455
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| Research Institution | University of Tsukuba |
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Principal Investigator |
中村 貴志 筑波大学, 数理物質系, 助教 (90734103)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | 超分子 / 錯体 / 大環状化合物 / 合成化学 / 反応場 / イミン結合 / 配位サイト / 亜鉛 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
金属錯体が介在する反応で高い選択性を実現するには、基質が結合する配位サイトを組み込んだ反応場の創出が重要となる。本研究では、「置換活性な配位サイトを集積したナノ空間の創出と特異的分子変換」をテーマとし、反応性の高い置換活性サイトを空間配置した新たな多核金属錯体の合成と、その反応場としての展開を目指した。
本年度は、1) 置換活性サイトを内向きに有する三脚型錯体の集積化検討、および、2) 大環状配位子bpytrisalenを用いた、置換活性な配位サイトを内孔に集積した多核錯体の合成を行なった。
1) 昨年度に合成した、トリス(2-ピリジルメチル)アミン (TPA) にサリチルアルデヒド部位を導入した三脚型配位子およびその単核錯体を用い、各種ジアミンとのイミン結合によるサレン部位形成に基づく超分子錯体の合成検討を行なった。NMRおよび質量分析より、２つの三脚型部位および３つのサレン部位から構成されるカゴ型分子の生成が示唆された。
2) 2,2´-ビピリジル部位を辺に、サレン部位を頂点に有する三角形大環状配位子bpytrisalenを用いて、多核錯体の形成検討を行なった。その結果、３つの亜鉛イオンがサレン部位に配位し、３つの銀イオンがビピリジル部位に配位した異種６核錯体の合成と、単結晶X線回折によるその詳細な構造の解析に成功した。錯体中では、6つの金属原子が互いに約５オングストロームの間隔をもってほぼ同一平面上に配置され、ビピリジル部位の金属配位サイトは内向きに集積される一方、サレン部位の配位サイトは環状分子平面と直交し、異種の結合サイトの精密な集積が実現された。さらに、亜鉛６核錯体の亜鉛サレン部位の配位サイトに架橋配位子を選択的に配位させることで、ビピリジル部位の複数の金属の配位サイトが三次元的に集積されたダブルデッカー型亜鉛１２核錯体を合成することにも成功した。
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Research Products
(30 results)
