2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of on-site genetic testing system using compact disk-type microfluidic device
Project/Area Number |
17K14504
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
森岡 和大 東京薬科大学, 薬学部, 助教 (70794056)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | CD型マイクロチップ / DNA抽出 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,簡便かつ迅速な遺伝子検査を現場で実施できるシステムの開発を目的として,遺伝子検査の全工程(DNA抽出,遺伝子増幅,検出)を,コンパクトディスク(CD)型マイクロチップと周辺機器とを一体化して回転させることで達成するオンサイト遺伝子検査システムを開発するものである. 本年度は,CD型マイクロチップ上でDNAを抽出するための温度制御システムの開発を行った.少ない工程でDNAを抽出できるカネカ製簡易DNA抽出キットversion2をモデル試薬に選定し,DNA抽出に伴う溶液の混合・撹拌・加熱処理操作をチップ上で実施できるシステムを設計した.このシステムは,フライス加工機により切削した黒色アクリルディスク基板に,バッテリー,サーモスタット,DC-DCコンバーターおよび小型ヒーターを集積することで構築した.比較的狭い領域(1cm角)のみ加熱するために,自製のヒーターを使用した.また,試料や試薬を遠心力により送液するための微細流路を有するアクリル製CD型マイクロチップを,フライス加工により作製した.このCD型マイクロチップをシステム上に固定し,このシステムをターンテーブル上で回転させることで,DNA抽出を実施できる.サーモスタットの設定温度に対するヒーターの表面温度の測定や,時間に対する温度の安定性評価から,作製した温度制御システムがDNA抽出に要する加熱処理(約98℃で10分間)を実行できることがわかった.そこで,本システムおよびマニュアル操作によるDNA抽出操作から得られた試料を用いて,サーマルサイクラーによる遺伝子増幅およびアガロースゲル電気泳動を行ったところ,両法においてバンドが検出された。この結果から,開発した温度制御システムを用いることで,CD型マイクロチップ上でDNA抽出を実施できることが明らかになった.
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Research Products
(2 results)