2019 Fiscal Year Annual Research Report
Creation of polymer network materials utilizing intercalation properties of layered inorganic compounds
Project/Area Number |
17K14537
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
為末 真吾 宇都宮大学, 工学部, 助教 (10611767)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ヒドロゲル / 高分子ゲル / 自己修復 / 接着 / ソフトマテリアル |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒドロゲルは水を大量に含み、弾力を持つため、人工筋肉や人工軟骨への利用が期待されている。そして、これまでに様々な生体内で利用することのできるほどの高い機械的強度を持ったヒドロゲル材料が多数報告されてきた、しかしながら、そのためにはいかに簡便かつ強固にヒドロゲル同士やヒドロゲルと生体組織を接着するかが重要になる。本年度は、高分子側鎖の層状無機化合物へのインターカレーションを利用し、ヒドロゲル間の接着や、自己修復生ヒドロゲル材料を作製する研究から、新たに高分子ネットワーク内で高分子鎖をラジカル重合などによって形成することでヒドロゲル間を接着する手法を開発した。本手法を用いることで様々な化学構造のヒドロゲル材料を接着できることを明らかにした。さらに高分子の接着のために形成する高分子も様々な化学構造を持ちいることができることを明らかにした。これによって、刺激に応答して一方向に屈曲するヒドロゲルアクチュエーターを開発した。このヒドロゲル接着システムを用いることで生体組織とヒドロゲルを接着することにも成功し、生体組織をヒドロゲルアクチュエーターで屈曲させることにも成功した。さらに、ヒドロゲル同士を接着する高分子を、刺激によって形成もしくは分解する構造を利用することで外部刺激に応じ、ヒドロゲル同士の接着と脱着を行うことに成功した。 本研究で得られた成果は学術誌へ発表や学会発表を行った。そして、その成果について様々なメディアに重要な研究成果として取り上げられた。
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