2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of nondestructive inspection and damage repair technologies for CFRTP of three-dimensional shape using the eddy-current method
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17K14564
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Research Institution | Suzuka National College of Technology |
Principal Investigator |
板谷 年也 鈴鹿工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (00650425)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 非破壊検査 / 熱可塑性CFRP / 誘導加熱 / 渦電流探傷法 / 損傷修復 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、熱可塑性CFRPの渦電流法による損傷修復技術とその強度評価の基盤となる研究を行った。研究期間内には以下のことを明らかにした。 1.落球試験方法を用いて様々な衝撃エネルギーを負荷し、損傷を付与した立体形状のCFRTPの表面および内部の状態を明らかにした。3種類の衝撃試験用鋼球を立体形状のCFRTPの中央上部25cm、50cm、75cm、100cmの高さからそれぞれ落下させて衝撃エネルギーを負荷し、それによって付与された繊維損傷によるCFRTPの表面および内部の状態を、X線CTによって明らかにした。自由落下のエネルギーが10.2Jの場合、CFRTP内部の0.02mmの層間剥離をX線CT検査で確認できた。 2.損傷を付与した立体形状のCFRTPを汎用の高周波電源に接続した提案するコイルを用いて誘導加熱し、CFRTPの温度特性を明らかにした。ハット型に合わせた方形コイルによってCFRTPを加熱し、K型熱電対を取り付けたデータロガーで表面および裏面の温度を測定した。コイルの巻線直下でCFRTPの樹脂溶融温度(260℃)を確認した。 3.上記2の加熱部分を卓上型ニュートンプレスによって融着し、最適な加圧力を調査した。CFRTPを融点まで加熱し、加圧力を10MPa、20MPa、30MPa、40MPaと変化させ、融着時間を30秒に設定した結果、40MPaでは、CFRTPが破損してしまった。30MPa以下が最適であることがわかった。 4.上記3の融着部に対し、精密万能試験機オートグラフを用いて引張試験を行い、損傷修復による強度を定量的に明らかにした。ジグソーによりCFRP試験片を加工し(JIS K 7164 タイプ3試験片)、静的試験を行った。ハイブリッド成形用樹脂と連続繊維熱可塑材料の製品データシート値をもとに評価した結果、健全な試験片と比較して、強度が低下してしまった。
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