2017 Fiscal Year Research-status Report
劣駆動パラレルリンク機構を用いた動揺低減移乗装置に関する研究
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17K14618
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
盛永 明啓 長崎大学, 工学研究科, 助教 (20781008)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | パラレルリンク / 劣駆動 / 動揺低減装置 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題では、小型船舶を対象として、船舶の操舵では制御できないヒービング・サージング・ピッチング・ローリングの4 自由度の揺れを対象とし、3-RPS 機構より関節自由度を増やすことによって、省スペースを維持しつつ可動範囲を広げた4自由度劣駆動パラレルリンク機構型動揺低減装置の開発を目的としている。平成29年度は研究計画に基づき、平面3自由度パラレルリンク機構について以下の2つに取り組んだ。 ①初めに船の揺れを含めず、パラレルリンク機構と陸上のみを考慮したシステムを対象として、運動学モデルに基づく制御コントローラの設計を行い、シミュレーション及び実験により、2つのアクチュエータによって出力プレートの2自由度を制御可能であることを確認した。 ②次に船の揺れを考慮して、船体の運動および陸側との接続を含めたモデルへと拡張し、運動学モデルに基づく可動域の解析と制御モデルの導出を行った。さらに、状態フィードバックによる制御コントローラの設計を行い、シミュレーションによって有効性を確認するとともに実験装置を製作し、実験での検証を行った。実験装置は、屋内水槽を用いて行ったものであり、船に見立てた浮体上に動揺低減装置を設置し、対象とするヒービング・サージング・ピッチングのみが生じるように浮体を拘束して行った。以上により、船体の3自由度の揺れに対して、動揺低減装置の出力プレートの位置と傾きを制御可能であることを確認した。 また、以上の研究成果について国内および国際学会で発表を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通りに平面機構のシミュレーション及び実験までを行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画に沿って、4自由度の揺れに対応した動揺低減装置の開発を行う
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Causes of Carryover |
実験装置製作のためのネジなどの小物類によって予定額との細かな差が生じた。次年度使用額は実験装置のスペアパーツなどにあてる予定である。
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