2018 Fiscal Year Annual Research Report
Red Blood Cells Behavior "Chameleon Effect"
Project/Area Number |
17K14625
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
洞出 光洋 大阪大学, 工学研究科, 助教 (30583116)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 細胞操作 / 細胞特性計億 / ナノ・マイクロシステム / 知能機械学 / 画像解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
色変化に関して,どの領域がどの時間帯に変化しているのかという情報取得を目的に,時空間赤血球挙動(色・形状)に着目した.また,時空間解析挙動においては,顕微鏡画像から,赤血球位置とグレイレベルの相関を最小分解能1 msec ごとに導出して実施した.今回の解析結果から,拘束中の赤血球の領域において,色変化が起こる個所と,比較的起こらない箇所が存在することが判明した.楕円形状に拘束された赤血球においては,中心付近が両端に比べて大きく色変化が起こっていることが確認できた.また両端においては,一方は拘束時間の増加とともにグレイ値が上昇しているのに対し,もう片方は拘束時間の増加に関係なく,変化量が極めて少ないことが確認できた.特に後者の変化量が極めて少ない端部は,赤血球を流路内で拘束するために設置したアクチュエータとの接続側でもある.またビジュアルフィードバックによる位置制御も後者の色変化量が極めて少なかった端部で実施している.これらのことより,流路壁との摩擦が所持ている箇所ほど色変化が起こっており,壁側からの物理的負荷が色変化に影響しているのではないかと考察した.さらに,流路壁に近い領域ほど色変化が大きく起きており,流路壁から最も遠い中心線付近で色変化が起きていないことも合わせて確認できた.このことからも,流路壁と直接接触する領域が色変化量が大きいことは間違いなく,物理的負荷による作用が影響したと考えられる.赤血球以外の細胞に対しても,物理的負荷とその負荷に対する反応が起こっていたため,色変化現象が物理的負荷に大きく依存していることが示唆された.
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