2017 Fiscal Year Research-status Report
Advanced wireless network for autonomous robot controls
Project/Area Number |
17K14682
|
Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
石井 光治 香川大学, 工学部, 准教授 (50403770)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 自律分散的制御 / 協調制御 / 自律分散無線 / 適応制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の目的は、自律分散的に動作する機器(ロボット)が自律分散的に通信を行い、高信頼に制御を実行することであり、そのために限られた情報を用いた分散アクセス制御法の確立、また制御則と通信との統合的な設計を行うことである。従来制御理論で検討されている多くが、通信制約(例えば、通信範囲制約や半二重通信制約、マルチユーザ干渉等)を考慮していないため、理想的に通信リンクを確立した議論がなされている。しかし、実際には通信は状況に応じた設計が重要であり、さらに制御を高信頼化するためには、従来の通信設計では十分とは言えない。そこで、研究1年目では、以下の2点に関して研究を実施した。 (1)自律分散的制御である協調制御に現在の無線通信で幅広く応用されているCSMA方式とSlotted-ALOHA方式を導入し、その時の特性解析と問題点を明らかにした。制御機器が動作する場合において、その機器が移動するため、通信機器の密度が時変する。そのため、密度に応じた通信制御が効果的であることをしめした。 (2)(1)での解析結果を元に密度に応じて呼を制御する方式に関して提案し、解析した。通信のみを考慮して、その通信容量を最大化する場合は、ただ密度のみを考慮した制御で良いが、それでは結果として制御品質の高信頼化が行い得ない。そこで、各機器が接続している隣接機器との状況を考慮して自身の呼を制御する方式をさらに提案した。結果として、理想的に通信制約がない場合に漸近する制御特性を実現した。ただし、理想的に隣接機器の通信接続状態を既知とした通信制御であるため、それらの高精度な推定方法が今後の課題である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度の研究実績の概要で述べた通り、従来の計画通りの進捗であり、十分な成果を得られていると判断できる。また、新たな課題も見つかったことから、今後の発展も期待できる成果と判断する。
|
Strategy for Future Research Activity |
現在の通信体系は、各機器がそれぞれ1対1の通信を行う設計である。それをさらに拡張子、マルチホップ通信の適用を検討している。マルチホップ通信を応用する場合、各機器の制御状態を考慮したルーティング、通信状況を考慮した制御則とを確立する必要がある。そのため、それらの課題に関して検討を進める。また、1年目で新たな課題を発見したため、その課題を克服するための検討を継続する。
|
Causes of Carryover |
今年度購入予定の高速計算機サーバの購入を見送ったため、物品費を繰り越したためである。
|
Research Products
(11 results)