2018 Fiscal Year Annual Research Report
Advancement of high precision corrosion evaluation method by proposing electric equivalent circuit based on corrosion mechanism
Project/Area Number |
17K14712
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Research Institution | National Institute of Maritime, Port and Aviation Technology |
Principal Investigator |
染谷 望 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, 港湾空港技術研究所, 研究官 (80779447)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 電気化学インピーダンス法 / モルタル / 容量性半円 / 細孔構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では,鉄筋コンクリート構造物の腐食環境や腐食状態を定量的に把握するため,腐食メカニズムの理解に基づき,電気化学インピーダンス法の分析に用いる電気的等価回路の提案を目的としている. 平成30年度は,モルタルの電気化学インピーダンスの測定をおこない,インピーダンススペクトルとモルタルの細孔構造の関係を検討した.測定には細孔構造の異なるモルタル試験体を用いた. モルタルのインピーダンススペクトルの測定から,高周波数領域にモルタルの物性に起因する容量性半円あるいは半円の一部が観察された.このインピーダンススペクトルに対して等価回路によるカーブフィッティングにより,モルタル内の細孔により形成されるモルタル抵抗RMporeと,細孔溶液間のキャパシタンスCMporeの値を求めた.細孔構造が小さくなるとRMporeの値が増加するとともにCMporeの値も小さくなることが確認できた.これは,モルタル内の微細な細孔の増加による,細孔内の水分経路の減少よるものと考えられることを示した. 平成29年度,平成30年度の検討結果より,鉄筋コンクリート構造物を対象とした電気化学インピーダンス法の分析に用いる電気的等価回路を提案し,その妥当性について示すことができた.ただし,鋼材界面に生じる腐食生成物の影響は電気的等価回路に反映できていない.このため,電気化学的インピーダンス法を用いて鋼材の腐食速度を定量的に求めるためには,今回提案した電気的等価回路を拡張する必要がある.
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Research Products
(3 results)