2019 Fiscal Year Annual Research Report
Improvements of PSInSAR analysis and inverse analysis of subsurface changes for three-dimensional surface displacement monitoring
Project/Area Number |
17K14724
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
石塚 師也 京都大学, 工学研究科, 助教 (90756470)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 地表変動 / PS干渉SAR解析 / 地下水 / モニタリング / 精度評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、PS干渉SAR解析を用いた地表変動モニタリング技術の高度化を目的として、これまで解析を進めてきた熊本地域の適用結果について、解析結果のバリデーションを行うとともに、解析結果から得られる知見についてまとめた。また、解析プログラムの高速化および地表変動モデリング手法の検討を行った。また、これまでの検討内容をまとめて、成果の発表を行った。 熊本地域のPS干渉SAR解析では、PSの選定手法や大気中水蒸気量に伴う影響などの補正アルゴリズムを複数適用し、手法の効果を検討した。また、全球測位衛星システム(GNSS)を使ってPS干渉SAR解析結果のバリデーションを行った。これらの検証より、既存手法や開発した手法は、対象地域やデータ特性により推定誤差に違いが生じることが分かった。そのため、複数の手法を適用し、精度を比較することが重要であると言える。また、解析結果を基に、昨年度よりも多くの地点で地下水位変化との比較を行った。一部の地域では、地下水位変化と地表変動の変化が整合的であり、地下水位の影響で地表変動が発生したことが示唆された。一方で、地下水位変化と地表変動の傾向が一致しない地域もあった。このような地域は、周囲と異なる水理地質構造がある、もしくは他の地表変動発生メカニズムがある可能性が考え得る。また、解析手法の改良では、より広域の対象地域を短時間で解析可能とするため、PS干渉SAR解析の中でも計算負荷のかかるプロセスの1つであるPSの選定について、並列化処理が可能なプログラムを実装した。また、地表変動データの解釈のため、深層ニューラルネットワークを用いた逆解析手法を実装し、検証を行った。成果は、国内および国際学会での発表を行った。また、国際誌に論文投稿中であり、現在査読中である。
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