2017 Fiscal Year Research-status Report
超過洪水の被害軽減のためのデータ同化による高精度・高空間分解能の水位予測技術
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17K14728
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
星野 剛 北海道大学, 工学研究院, 博士研究員 (40750625)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | データ同化 / 洪水リスク / 粒子フィルタ / 洪水流解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
河川における洪水時のリスクを定量的に把握するために河道網における各支川での流量ハイドログラフを時間方向にずらした複数の条件を設定し、洪水流シミュレーションを実施した。これは降雨の時空間パターンが異なっていた場合を擬似的に設定したものであり、これにより、その洪水イベントが有している危険度のポテンシャルの一端を明らかにすることができた。対象とした河川は十勝川とし、2016年の洪水を対象に検討を行った。上流端での境界条件であるハイドログラフを3つの大きな支川それぞれで時間方向に6パターンのずらし方を設定し、合計216パターンのシミュレーションを実施した。その結果、支川と本川での洪水ピークが重なる事例においては再現計算で見られる水位よりも高くなることが明らかとなった。そのような危険性の高まる位置はハイドログラフのパターンごとに異なることから本研究で実施した膨大な数の条件設定による危険度の算出は有効となる。また、そのような影響の生じ方は支川の特性によって異なり、洪水ピークの時間的な一致が危険性にもたらす影響は支川ごとに異なることがわかった。このような結果はデータ同化を導入した洪水時の水理の把握および予測における観測位置の重要性とも結びつくと考えられる。来年度以降においてはこの知見を活用し、水位と流量の観測情報の時空間的な分布が洪水時の水理の把握および予測にどれだけ影響するか具体的な検討を実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
観測情報の重要性の指標を複数のハイドログラフの設定による感度分析から明らかにすることができたことから、概ね順調な進展を見せている。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに実施した流量ハイドログラフの時間方向のズレの感度分析の結果を活用し、洪水流の把握および予測において重要となる観測情報の定量的な把握を実施する。
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Research Products
(1 results)