2018 Fiscal Year Annual Research Report
A unified approach to economic geography models based on stochastic evolutionary dynamics
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17K14735
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大澤 実 東北大学, 工学研究科, 助教 (50793709)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 進化ゲーム / 経済集積 / 確率的進化ダイナミクス / ポテンシャル・ゲーム |
Outline of Annual Research Achievements |
本応募課題の目的は,進化ゲーム理論分野の確率的進化ダイナミクスの理論にもとづき,空間経済モデルの構造および特性を統一的に理解しうる新しい汎用的分析フレームワークを構築し,モデル群を体系化することである.この目的を達成するため,2018年度は Phase 2 として単一空間スケール・複数立地主体モデルの分析(方法論の拡張)を実行した. まず,2017年度に実施済みの Phase 1 において単一種類の立地主体を対象として構築した確率安定性解析手法の適用範囲を拡張するために,複数主体を考慮した代表的なモデルである Fujita & Ogawa (1982) の都市経済モデルの空間を離散化したモデルを構築し,該当モデルがポテンシャル・ゲームであることを示した.次いで,応募者による先行研究成果との比較可能性のため,1次元離散円周空間における理論解析を通じて,確率安定均衡状態の特性を調べた.特に,交通費用の変化が集積パターンに与える基本的影響を解析的・数値的に明らかにした. また,Phase 1 と同様,分岐理論(局所安定性解析手法)による結果と比較するため,一方の主体の空間的パターンを固定した近似モデルの一様分散状態からの分岐特性を調べた.具体的には,一様分散均衡状態における利得関数の Jacobi 行列の固有値に基づく標準的な局所安定性解析手法に基づき,離散化 Fujita-Ogawa モデルにおいて消費者の分布を一様に固定した場合の集積形成を解析的・数値的に分析した.そして,上述で明らかにした確率安定均衡解の性質と,局所安定解の性質とを比較することによって,その整合性を確認し,確率安定性解析の妥当性を示した.以上の結果は,国際学術誌に投稿中である.
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Remarks |
[DP] Emergence of urban landscapes: Equilibrium selection in a model of internal structure of the cities https://mpra.ub.uni-muenchen.de/92395/
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Research Products
(4 results)