2018 Fiscal Year Research-status Report
Development of Dynamic traffic control simulator in a social network under emergency circumstances
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17K14739
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
浦田 淳司 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (70771286)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 避難交通 / 動的計画法 / 目的地選択 |
Outline of Annual Research Achievements |
避難目的地選択モデルの構築のために,新たに深層学習を用いた方法を導入するためのモデル構造の検討を行った.選択肢集合に関する情報・データは元々得難いため,選択肢集合の列挙は難しい.そのため,より尤度が高くなりやすい深層学習手法を導入することで,解決することを試みている.深層学習モデルを導入することで,通常の離散選択モデルのフレームでは扱い難い説明変数も交互作用・非線形な形で入れ込むことが可能となり,予測性能が上がる可能性が高い. また,出発時刻選択にはこれまで用いていた将来効用を考慮した動学的なモデリングによるパラメータ推定手法について改良を目指し,より頑健な結果を得ることができる推定手法の開発を進めている.これにより,シミュレーション計算の妥当性を上げることが可能となる.元々のアルゴリズムでは過適合のパラメータを得ていた可能性があったが,この改善により,過適合を回避することができる.シミュレーション計算にあたっては,過適合の回避が必須であり,新たなアルゴリズムの有用性は大きい. 動的最適制御にあたっては,避難援助者の出発地が複数の場合についても,リスク最小化を達成した上で,最適な制御となる制御モデルの理論的検討を進めている.これまでは,避難援助者の出発地は1か所であったが,これは現実的ではない点が課題であった.最適制御シミュレーションの計算にあたって,複数出発地とした理論モデルを用いることで,最適解の探索範囲を絞り込むことができ,有用である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
最適制御モデルの計算にあたり,より現実的な状況を評価するためにシミュレーションが必要となるが,一方で最適制御シミュレーションの開発にあたっては,参照点となる理論的な解も同時に把握しておく方が開発が進みやすく,また結果の妥当性を確認しやすい.当初想定していなかった理論モデルの研究を行っており,やや計画よりも遅れている.
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Strategy for Future Research Activity |
開発を行っている出発時刻選択モデル・目的地選択モデルについて,既存モデルとの比較検討を行い,その有意性・妥当性を明らかにする.また,最適制御シミュレーションの構築にあたっては,できる限り短い時間で制御解を導出できるアルゴリズムの実装を行う.
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Research Products
(3 results)