2018 Fiscal Year Research-status Report
バイブロハンマを用いた杭施工時の支持層確認手法に関する研究
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17K14764
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
下村 修一 日本大学, 生産工学部, 准教授 (50443726)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 加圧土槽実験 / 現場施工記録 / 現場施工実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では杭の支持層確認指標と鉛直支持力の関係を模型実験と現場施工管理データを基に分析し、杭の支持層確認手法の高度化を図ることを目的としている。 本年度の計画では加圧土槽を用いた模型実験の実施及び現場計測データの収集分析並びに海外施工状況の視察であった。 研究実績として本年度は、H29年度に行った模型実験の予備実験結果を踏まえて、8ケースの本実験を行い、支持層確認に及ぼす施工機の押込み力の影響に関する有益な知見を得た。この成果は3編の研究発表論文にまとめた(1編は発表済み。2編はH31年度にそれぞれ国内及び海外で発表)。また、国内の地盤工学関係の研究発表会を聴講し、情報収集を行った。当初計画にはなかったが、随時意見交換をしている国内の専門業者の協力により、模型実験と同様のパラメータを対象とした現場施工実験を実施した。この結果に関する分析は途中段階であり、H31年度に模型実験との比較も含めた分析結果をまとめる予定である。現場施工管理データについては、1現場のデータ収集を行った。この現場では本設杭の施工管理データを研究代表者が委員を務める学会の委員会の委員である元請けのゼネコン関係者の協力により提供頂いた。地盤調査結果及びこの本設杭のデータを本支持層確認手法による結果と突き合わせることにより本支持層確認手法の新たな展開を模索することが可能となった。なお、ドイツBauer社の海外施工現場視察を予定していたが、H30年度の研究成果のディスカッションを含めた視察が有益と判断し、実施はH31年度に繰り越すことと判断した。 以上より、海外視察については実施を繰り越したが、当初の計画にはなかった項目が2つ実施できており、研究は当初計画以上に進んでいる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
海外視察については実施を繰り越したが、模型実験及び現場施工データの収集については順調に進んでいる。一方で当初の計画にはなかった現場施工実験及び同一現場での本設杭の施工管理データ収集の2項目が追加実施できており、研究は当初計画以上に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は昨年度実施した加圧同槽実験の不足分の補強データの収集、現場施工実験データの分析及び引き続き現場施工管理データの収集分析である。また、投稿済みの論文発表を行う。これらの成果を踏まえて、3年間で得られた知見により本支持層確認手法の高度化と課題の抽出を行う。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は、計画していた海外視察を取りやめ、模型実験の消耗品や現場施工実験で使用する加速度計の購入に充てたため、差し引きした金額として残っている。繰り越した助成金は追加模型実験の消耗品の購入に充てる。
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