2017 Fiscal Year Research-status Report
Structural health monitoring for building's triage information sharing network at earthquake disaster
Project/Area Number |
17K14775
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan College of Industrial Technology |
Principal Investigator |
高橋 義典 東京都立産業技術高等専門学校, ものづくり工学科, 准教授 (30547732)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 音・振動環境 / 建造物診断 |
Outline of Annual Research Achievements |
実際の建造物に加速度ピックアップを設置し,提案手法による診断モニタリングのフィールド試験を実施した.フィールド試験の実施にあたり,観測される加速度波形を1時間毎サーバーに保存し,建造物の共振周波数を推定するシステムを構築した.分散が少なく安定した共振周波数の推定結果を得ることができた.フィールド試験の実施に当たっては,計画当初はデータレコーダによる記録を検討していたものの,データレコーダにwifi機能付きのメモリーカードを使用することで,平成30年度以降に予定されていた,診断結果のネットワーク共有システムの一部を構築することが可能となった.さらに,20kgの重りを柱に衝突させて共振周波数を実測するアクティブな試験を実施することで,実験対象とした建造物の共振周波数を実測した.その結果,提案手法によるパッシブな推定結果の有効性が確認された.研究成果については,通信学会の東京支部発表会にて卒研指導学生が報告した他,平成30年にシカゴで開催されるInter-noise2018にて報告予定である. また,提案する診断手法を応用したハウリング発生予測システムについても検討した.研究成果については,通信学会の東京支部発表会にて卒研指導学生が報告した.これまで科研費で取り組んできた研究をを社会に発信する手段として「ひらめき☆ときめきサイエンス」を過去に2回実施してきた.これらのイベントについて音響教育研究としてまとめ,日本音響学会にて方向した.その結果,同学会より 粟屋潔学術奨励賞 を受賞した.その他,音響教材及び3Dプリンタを使った音響デバイスの作成とその評価,音響信号処理アルゴリズムとプログラミングを応用した音響教育などについても提案した.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究計画では,起震装置を購入して加振実験の実施を計画したいたものの,研究費の範囲では入手困難であったことから,重りを用いた衝撃加振による共振周波数の測定に変更した.その結果,計画当初の目的を達成することが可能となった.成果については,通信学会の東京支部発表会にて卒研指導学生が報告した他,平成30年にシカゴで開催されるInter-noise2018にて報告予定である.さらに,実験システムを構築する過程で,平成30年度に予定されていた診断結果のネットワーク共有システムの一部を完成させることができた.
|
Strategy for Future Research Activity |
平成29年度に完成した,診断結果のネットワーク共有システムについて改良と機能の追加を行う.さらに,他の建造物への診断システム設置・情報共有を試みる.遠隔地への診断システムの設置が困難である場合には,同じ場所に複数の診断システムを設置して,診断情報の共有ネットワークのシミュレーションを行う.
|
Causes of Carryover |
起震装置が高額でることから購入を断念し,振り子による衝撃加振を用いた実験方法に切り替えることで,平成29年度の予算を抑えることができた.平成30年度以降では,他の建造物に設置する振動観測装置および分析用の計算機,ネットワーク機器を購入することで,研究をさらに発展させることができる.初年度できなかった国際会議発表と論文投稿も平成30年度以降に行う予定である.
|
Research Products
(11 results)