2018 Fiscal Year Annual Research Report
Growth control of high-density carbon nanotube forests and application to electronic devices
Project/Area Number |
17K14859
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
杉目 恒志 早稲田大学, 高等研究所, 講師(任期付) (60716398)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | カーボンナノチューブ / バイオセンサ / スパッタ / 化学気相成長 / リソグラフィ |
Outline of Annual Research Achievements |
高密度カーボンナノチューブ(CNT)フォレストの微細化可能性、高い電気伝導性を活かした高感度・高耐久性な立体型櫛型電極の開発とバイオセンサへの応用を行った。基板上に触媒金属ナノ粒子が高密度に形成するオリジナルの触媒/下地を用いたCNTの低温成長技術を、UVリソグラフィと組み合わせることで実用化に近い作製プロセスを実現した。 具体的にはSi基板上にUVリソグラフィを用いて金属電極(Au/Ti)と触媒(Co/Nb/Ti)をパターニング後、熱CVD法によりCNTフォレストを成長させ立体型櫛型電極を作製した。熱分解カーボンを用いたIDEの作製プロセス(約1000℃,数時間)と比較して,本研究のプロセスは500℃以下で数分間でありガラス基板など廉価な基板の使用が可能である。 バイオセンサとしての特性評価はサイクリックボルタンメトリ(CV)によるKCl中(100 mM)の K4[Fe(CN)6](100 μM)の電気化学的な測定によって行った。リファレンスのAu電極IDE(Au-IDE)と比較してCNTフォレストを成長させたIDE(CNTF-IDE)では酸化還元電流が定常状態に早く到達した。またレドックスサイクルによる電流増幅はCNTF-IDEでは18倍であり,Au-IDEと比較しておよそ3倍高かった。神経伝達物質のモデルケースとしてドーパミンを選択し,L-アスコルビン酸(100 μM)共存下においてPBS中(pH 6.0)での選択的測定を行った結果,線形領域が100 nM - 100 μM,検出感度が14.3 mA mol-1 L,検出限界(LOD, S/N=3)が42 nMとCNTF-IDEは高い特性を示した。またCNTF-IDEはドーパミンの繰り返し測定を行っても汚染などによる性能劣化が少なく、既往の報告例と比較しても高い耐久性を持つことが分かった。
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