2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of aromatic compounds synthesis platform extending pyruvate bypass/recycling system
Project/Area Number |
17K14870
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
野田 修平 国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, 研究員 (30710131)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | Escherichia coli / 芳香族化合物 / ピルビン酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
微生物菌体触媒を用いた芳香族化合物生産は、バイオリファイナリーにおける重要な分野の一つである(世界のバイオ化学品市場総覧, 2013, 株式会社シード・プランニング)。近年注目されているシェールオイル革命により、今後、メタン等の炭素数の少ないエネルギー・化成品原料コストは低下すると考えられる。よって、芳香族化合物のような、より複雑な構造をした化合物の需要が急激に高まってくると予想されている。微生物を用いた芳香族化合物生産に関しても様々な報告が存在するが、産業利用を考えた場合に大きなブレイクスルーが必要とされている現状がある。大腸菌やコリネ型細菌を用いた芳香族化合物の生産において、芳香族アミノ酸合成経路の最適化等の側面から生産収率向上が検討されている。しかしながら、解糖系近傍の前駆体から生産されるイソプロパノール、イソブタノール等のアルコール類がほぼ理論収率近く生産される一方、芳香族モノマーについては収率面で大幅な改善の余地がある(理論収率の1/3以下)。本研究では、ピルビン酸バイパス/リサイクル技術という独自技術を適用した微生物を用いて芳香族化合物を高収率で生産可能なプラットホームの開発を目指す。グルコースからの収率を更に引き上げるため、様々な化合物の生産に本技術を適用するため、目的化合物生産時に生じるピルビン酸の行方をコントロールすることが重要である。研究期間内に置いて放出したピルビン酸の行方を13C標識化グルコースを用いて追うことに成功した。今後、より正確にピルビン酸の行方をコントロールする手法の開発が期待される。
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