2019 Fiscal Year Annual Research Report
Hall Thruster Discharge Stabilization by Artificial Disturbances
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17K14873
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| Research Institution | The University of Tokyo |
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Principal Investigator |
川嶋 嶺 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (80794429)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | ホールスラスタ / 電気推進 / プラズマ / 放電制御 / 数値流体力学 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
（1）非一様推進剤供給時のイオンビーム計測実験
ホールスラスタにおいて推進剤を周方向非一様に供給して作動させた際のイオンビーム特性を計測した。ホールスラスタは軸対称な構造を持つが、非一様推進剤供給時はイオンビームは軸対称とはならないため、非軸対称を考慮してファラデープローブによるイオン電流計測を行った。その結果、非一様性を増加させるにつれて、イオンと電子による電流量がそれぞれ非連続的に増加することが分かった。電子電流の増加に関しては本研究のプラズマシミュレーションにおいても予測されているが、イオン電流の増加に関しては新しい知見であった。この実験の内容をまとめて論文投稿を行った。
（2）Self-consistentなプラズマシミュレーションの開発
ホールスラスタ内部プラズマ流れに対し、軸方向－周方向（ZT）と軸方向－半径方向（ZR）の2つの2次元計算を連成させる、ZT-ZRコードの開発を進めた。本研究課題で用いているアノードレイヤ型のホールスラスタと、海外などで開発が進められるマグネティックレイヤ型のホールスラスタのどちらも解析できるようコードを改修し、それぞれシミュレーションを行った。その結果、どちらの種類の推進機においても、軸方向プラズマ特性分布に関し実験結果に類似する計算結果が得られた。このことは、ZT-ZRコードがExB構造を持つプラズマ源の解析に幅広く適用できる可能性があることを示唆している。
（3）非一様推進剤供給時のイオン加速領域に関する考察
推進剤を周方向非一様に供給して推進機を作動させた際の、プローブ計測実験や数値シミュレーションの結果から、非一様性を付加した際には主イオン加速領域が平均的に軸方向下流へと移動していることが分かった。このことから人工的な乱れの付加によって、イオン加速領域の能動的な制御が行える可能性があるという展望が得られた。
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