2017 Fiscal Year Research-status Report
Numerical and experimental investigation on magnetic nozzle for laser fusion propulsion
Project/Area Number |
17K14876
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
森田 太智 九州大学, 総合理工学研究院, 助教 (30726401)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | Magnetic nozzle / laser fusion rocket / MHD simulation / laser Thomson scattering |
Outline of Annual Research Achievements |
レーザー核融合磁気推進では核融合で生じる高温・高密度プラズマを磁場により排出し(磁気ノズル) 推力を得る。平成28年度までに、レーザー生成プラズマを用いたモデル実験で磁気ノズルによる推力発生を確認し、ノズル内のプラズマ密度・温度・流速など、数値計算と比較し得るデータ取得が可能であることを示した。29年度は、(1)磁気ノズル内プラズマ計算コードの改良、(2)磁気ノズル形状の違いによる排出方向、効率の検証、(3)数値計算コード検証のためのプラズマパラメータの精密測定を中心に研究した。 輻射磁気流体計算は、真空中における外部磁場の取り扱いができておらず、磁気圧によるプラズマの閉じ込め、排出が計算できていなかったが、計算上、真空領域に配置した希薄プラズマへの磁気拡散、磁場移流が原因であることが明らかとなり、現在改良中である。さらに、磁気ノズル形状については、複数のコイルを用いた排出方向制御に関して行った実験と数値計算から、排出方向制御が可能であることを明らかにした(T. Morita et al, Scientific Reports 7, 8910 (2017).)。また大阪大学の大型レーザーである激光XII号を用いて、磁気ノズルを模擬した実験を行い、排出プラズマ中へのレーザー集光とそこからのトムソン散乱光を分光計測することで、プラズマの密度、温度、速度の1次元分布を得ることに成功した(Itadani et al, Plasma and Fusion Research 13, 1306016 (2018).)。 また、研究計画とは別に、磁場を用いた推進システムに共通の問題であるプラズマのデタッチメントの研究も開始した。この研究のため、粒子コードを開発し、現在テスト計算を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要で述べたように、29年度の目標として挙げた3点の研究に関して進展があった。輻射磁気流体計算では、外部磁場中におけるシミュレーションまで至っていないが、その原因は明らかとなり、現在改良中である。磁気ノズルによるプラズマ排出方向制御は、実験でも数値計算でもその手法が可能であることを明らかにできた。大型レーザー実験においても、レーザートムソン散乱計測を行い、プラズマパラメータの空間分布、およびその時間発展を計測できることを明らかにした。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は以下の2点の研究を行う。 1. 小型・大型レーザー実験: プラズマ計測と同時に、推力ベクトル制御の実験を行う。複数コイルを用いた手法に加え、コイルの位置や傾きの制御手法など実現可能性を検証する。推力は、スラストスタンドによる直接計測を行うと同時に、すでに実績のあるレーザー干渉計によるプラズマ分布、レーザートムソン散乱によるノズル内部計測を行うことで、数値計算との比較を行う。 2.推進効率の最適化: 実験・数値計算の比較から、定量的再現を可能とする数値計算コードを開発する。そのため、現在問題を抱えている輻射MHDシミュレーションの改良、実験との比較から、レーザー生成プラズマシミュレーションコードを開発する。そして、数値計算を用いて推進効率を最適化する燃料ターゲット・磁気ノズル形状を求め、実験によって推力を直接計測することで推進効率の最適化を検証する。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Thomson scattering measurement of laser-produced plasma in a magnetic thrust chamber2018
Author(s)
Yutaro ITADANI, TaichiMORITA, Naoya SAITO, Masafumi EDAMOTO, Tomihiko KOJIMA, Mariko TAKAGI, Keisuke NAGASHIMA, Shinsuke FUJIOKA, Akifumi YOGO, Hiroaki NISHIMURA, Atushi SUNAHARA, Yoshitaka MORI, Tomoyuki JOHZAKI, Hideki NAKASHIMA and Naoji YAMAMOTO
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Journal Title
Plasma fusion Research
Volume: 13
Pages: 1306016
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] Experimental and Numerical Investigation of Thrust Generation and Vector Control with a Magnetic Thrust Chamber2017
Author(s)
Taichi Morita, Satoshi Miura, Hideo Nagatomo, Atsushi Sunahara, Tomohiko Kojima, Naoya Saito, Yutaro Itadani, Yoshitaka Mori, Tomoyuki Johzaki, Akifumi Yogo , Hiroaki Nishimura , Shinsuke Fujioka , Hideki Nakashima , Naoji Yamamoto
Organizer
International Symposium on Space Technology and Science (ISTS)
Int'l Joint Research
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[Presentation] Numerical Simulation of Laser-ablation Plasma in a Magnetic Thrust Chamber for Demonstration of a Laser Fusion Rocket2017
Author(s)
Tomihiko Kojima, Hideo Nagatomo, Atsushi Sunahara, Masafumi Edamoto, Taichi Morita, Naoji Yamamoto, Naoya Saito, Satoshi Miura, Yutaro Itadani, Shinsuke Fujioka, Akifumi Yogo, Hiroaki Nishimura, Yoshitaka Mori, Tomoyuki Johzaki, Hideki Nakashima
Organizer
International Symposium on Space Technology and Science (ISTS)
Int'l Joint Research
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[Presentation] Plasma extraction and control technique for laser fusion propulsion2017
Author(s)
Taichi Morita, Naoji Yamamoto, Naoya Saito, Masafumi Edamoto, Yutaro Itadani, Tomihiko Kojima, Atsushi Sunahara, Hideo Nagatomo, Shinsuke Fujioka, Tomoyuki Johzaki, Yoshitaka Mori, Mariko Takagi, Keisuke Nagashima, Akifumi Yogo, Hiroaki Nishimura, Hideki Nakashima
Organizer
Plasma Conference 2017
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[Presentation] レーザー核融合推進に むけたモデル実験におけるレーザー生成プラズマの制御とプラズマ計測2017
Author(s)
森田太智, 山本直嗣, 齋藤直哉, 枝本雅史, 三浦智之, 板谷佑太朗, 砂原淳, 長友英夫, 藤岡慎介, 城崎知至, 森芳孝, 余語覚文, 西村博明, 中島秀紀
Organizer
日本物理学会
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