2019 Fiscal Year Annual Research Report
ダイバータ熱流予測性能向上のための高速水素イオン衝突時の水素粒子生成消滅過程解明
Project/Area Number |
17K14895
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高橋 宏幸 東北大学, 工学研究科, 助教 (30768982)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 高エネルギー水素イオン / 体積再結合 / 非接触ダイバータ / 高周波プラズマ源 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 体積再結合過程を促進するためには中性粒子圧力を数Paまで増加させる必要がある。そこで、Ion Sensitive Probe (ISP) によるヘリウムプラズマのイオン温度計測を数Pa程度の高圧力条件下で実施した。比較的低圧力領域では、ISP法により得られたイオン温度と分光法で得られたイオン温度が良く一致する事が分かった。対照的に、高圧力領域ではISPによって得られたイオン温度が分光法で取得したイオン温度よりも2倍程度大きな値を示す事が確認された。ISP法をダイバータプラズマ研究に適用するためには、高圧力領域でこのような傾向が見られる理由を明らかにする必要がある事が判明した。 2. 本研究課題を遂行するためには単一イオン種の水素イオンビームが必要となる。そのためイオン弁別フィルタの導入を進めているが、これと並行し現有のイオン源で引き出す事のできる水素イオン(H+)ビームの強度を簡単なモデルで検証した。磁場形状・幾何的形状が同程度である他のイオン源で得られた電子温度・電子密度を利用して計算を行なったところ、イオン源から引き出される水素イオンビームのうちH+成分は10%-20%程度であると見積もられた。H+成分の割合を増すためには電子密度を増加させる事が効果的である事も分かった。 3. 前年度の研究成果により高周波アンテナ近傍で低域混成共鳴を満たし、かつ装置内圧力を低下させる事で高密度の水素プラズマが得られる事が判明している。この条件を満たしつつプラズマ生成部やプラズマ計測部での磁場強度を変化させ、DT-ALPHAにおける水素放電の最適な磁場構造を探査した。その結果、プラズマ生成部近傍において電子密度がne = 10^17 m^-3を上回り、電子温度が Te = 10 eV程度のプラズマを得る事に成功し、分子活性化再結合プラズマの生成に期待の持てるパラメータを得る事ができた。
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Research Products
(7 results)
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[Presentation] DT-ALPHAにおけるダイバータ模擬プラズマ中の軸方向イオン温度計測2020
Author(s)
高橋宏幸, 小笠原健太, Boonyarittipong Peerapat, 西京毅, 清野智大, 草開薫, 坂田裕紀, Muhammad Naufal Winarto, 北島純男, 岡本敦, 飛田健次
Organizer
日本物理学会 第75回年次大会
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