2020 Fiscal Year Research-status Report
トーラスプラズマにおけるHモード電場励起のメカニズム研究
Project/Area Number |
17K14898
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
小林 達哉 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 助教 (30733703)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | L-H遷移 / プラズマ乱流 / 内部輸送障壁 / 水素同位体効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,トーラスプラズマにおいてL-H遷移の際に発生する電場の生成機構を実験的に明らかにすること,及び,電場と乱流の相互作用を解析し,乱流輸送抑制のメカニズムを明らかにすることである.本年度は計画の最終年度とする予定であったが,成果を公表するための国際学会参加がCOVID-19の影響で叶わなかったため,計画を1年延長することとした.得られた成果を,以下に列挙する.(1)近年のL-H遷移のメカニズム研究の動向をレビューした[T. Kobayashi, Nucl. Fusion 60 095001 (2020)], (2)閉じ込め改善現象の1つである電子内部輸送障壁の形成原理およびその強度の水素同位体質量依存性を実験的に明らかにした[T. Kobayashi+, Nucl Fusion. 60 076015 (2020), T. Kobayashi+. Plasma Fusion Res. 15 1402072 (2020)],(3)同位体効果を解明するため,大型ヘリカル装置LHDに,透過波長可変型大口径干渉フィルタを持つビーム放射分光計測システムを導入した[T. Kobayashi+, Plasma Phys. Control. Fusion 62 125011 (2020)],(4)乱流非線形素過程を明らかにするため,基礎装置で摂動実験を行なった[T. Kobayashi+, Phys. Plasmas 27 062309 (2020)].
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
国際学会でオーバービュー講演を獲得し,その発表内容をまとめたスペシャルトピック論文が出版された.その他,乱流と電場の相互作用を明らかにするための基礎実験や大型プロジェクト実験も順調に進んだ.
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度では,得られた成果の総括を行うため,乱流と電場の相互作用がL-H遷移に及ぼす影響に着目した学会発表を行う.
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Causes of Carryover |
COVID-19蔓延のため,最終年度であった2020年度に予定していた学会参加が不可能となった.このため,計画を1年延長して,参加予定だった学会に参加し成果を発表する.
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