2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of plasma radiation imaging diagnostic in neutron environment
Project/Area Number |
17K14900
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
向井 清史 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 助教 (90632266)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ボロメータ / 輻射計測 / イメージング / 真空蒸着 / 中性子 / プラズマ計測 / 核融合 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は、赤外イメージングボロメータ(InfraRed imaging Video Bolometer, IRVB)について、前年度に開発した真空蒸着法による炭素コーティング技術を用いて、(i)プラズマ実験用の大型の検出器を作製して各ピクセルの熱特性の均質性を評価した。また、(ii)開発した検出器を大型ヘリカル装置(LHD)プラズマ実験へと適用した。具体的な内容は以下の通りである。 (i)LHDプラズマ実験で用いる130 mm×100 mm、厚さ2.5ミクロンの白金薄膜両面に対し、平成29年度に確立した手法での炭素コートを行った。薄膜検出器表裏の熱特性の均質性を評価するため、検出器の表側と裏側それぞれから熱特性(輻射率・熱伝導率・熱拡散率)の較正実験を行った。較正実験は、プラズマ輻射の模擬光源としてレーザーを1 cm角のピクセル中心ごとに照射し、赤外線カメラにより得られた温度分布と、解析ソフトウェアANSYSによる有限要素法を用いたシミュレーションによる温度分布とを比較することで行った。その結果、特に輻射率について、従来のスプレー法では表裏での誤差が30%を超えるピクセルが130ピクセル中1割程度あったのに対し、新しい検出器ではほぼ全てのピクセルで表裏での誤差が10%以下と大幅に改善することに成功した。 (ii)開発した検出器を、LHD重水素プラズマ実験の中性子環境下でのIRVB計測に適用し、プラズマ輻射計測を行った。実験期間中の総中性子発生量3.6×10^18個の環境において、検出器の熱特性に大きな変化はなく運用することができた。また、筑波大学GAMMA10/PDX用の検出器も作製し、平成31年度実験へ導入する予定である。
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