2019 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K14948
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
幸長 弘子 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 研究員 (30729207)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | メスマウス / 神経活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
女性の睡眠は月経、妊娠、閉経などライフイベントによって大きく左右される。このような女性特有のライフイベントの仕組みを解決することは、より多くの女性が活躍できる社会づくりにつながる可能性がある。性周期に伴って変化するメスマウスの睡眠と神経活性の変化を調べた。性周期によって変化する女性ホルモンのエストロゲンやプロゲステロンなどが睡眠に影響することはわかっているが、どのように睡眠を制御しているのか、その詳しい分子メカニズムや作用機序はあまりわかっていなかった。メスマウスの性周期に伴う睡眠量の変化を測定し、神経活性を全脳レベルでモニターする系の確立を行った。細胞を自動で抽出し、複数の脳を比較するための解析プログラムを使用し、脳のどの部位の細胞が活性化しているか観察すると、性周期によって脳の活性化状態は異なるパターンを示す様子が観察された。また、妊娠・出産に伴って変化する神経回路変化も調べている。妊娠から出産によって、メスの身体や脳は大きく変化してくる。妊娠中の哺乳動物のメスにおいては胎盤の形成維持、胎児の育成、出産や授乳の準備のため、様々な内分泌学、組織学的な変化が進行するが、この中にはニューロンやグリア細胞の構造的変化を伴うものが知られている。母体の脳内でホルモンの分泌量やタイミングを制御する神経回路レベルの仕組みを調べるため、トランスシナプス標識を用いて、母体の脳内を観察した。入力細胞数の変化する領域が見つかっており,さらに詳細な解析を現在行っているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
途中で実験の中断があり、当初の予定よりやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、妊娠や出産によって変化する神経回路の細胞種をさらに絞り込みを行い、ホルモンの分泌量やタイミングを制御する神経回路を明らかにしていく。
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Causes of Carryover |
実験の中断があったため次年度に繰り越し、次年度使用額が生じた。
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