2018 Fiscal Year Research-status Report
次世代シーケンサーによるparkinの新規modifier 遺伝子同定と機能解明
Project/Area Number |
17K14966
|
Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
大垣 光太郎 順天堂大学, 医学部, 非常勤講師 (20459035)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | パーキンソン病 / 遺伝子 / 疾患修飾遺伝子 / parkin / 神経科学 / 次世代シーケンサー |
Outline of Annual Research Achievements |
当研究グループは劣性遺伝性若年性パーキンソン病(PD)の原因遺伝子として、parkin遺伝子の2アレル変異を単離し、さらにparkin遺伝子の1アレル変異においてはPDを発症する患者群と発症しない群が存在することを世界に先駆けて突き止めた。そこで本研究は、parkin遺伝子の1アレル変異に着目し、その発症メカニズム解明を目指す。申請者は2つの仮説を立てた: 仮説①parkinのイントロン領域に、発症に深く関わるvariantが存在している。仮説②parkin以外の疾患修飾遺伝子 (disease modifier gene) が発症に関わっている。 <仮説①の検証>parkinは巨大遺伝子であり、イントロン領域を多数例のPD患者で解析された報告は現在までない。本来であれば、(a) parkin1アレル変異で発症した患者群と (b) parkin1アレル変異を持つが発症しない群の遺伝子情報を直接比較する方法が一般的だが、(b) のDNA数は極めて少ない。申請者は、(c) 両親が非・発症者だが、PDを発症したparkin-2アレル変異のサンプルに着目した。 (c) 群は遺伝的riskを有していない。何故なら、両親 (b) がいずれも遺伝的riskを有していない可能性が高いと考えられるからである。parkin遺伝子の前後の領域 (プロモーター領域も含め) にプローブを設計し、(i) parkin1アレル変異患者と50名と(ii) parkin2アレル変異患者106名、(iii) 健常コントロール132名、合計288名で解析を行った。遺伝子解析は終了し、情報解析中である。 <仮説②の検証> 既知のパーキンソン病関連遺伝子や、parkinと関連が推測される関心遺伝子を合計79遺伝子リストアップし、上記の(i) (ii) (iii) の3群で、遺伝子解析を開始した。現在解析中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
parkin1アレル変異患者と50名とparkin2アレル変異患者106名を選出し、更に132名の健常コントロールの3群でparkinのイントロン領域を含めた全領域をターゲットリシーケンス解析するためのプローブをデザインし、その解析を終了した。更に、疾患修飾遺伝子 (disease modifier gene) 候補として72の遺伝子をpick upし、ターゲットリシーケンス解析するためのプローブをデザインし、その解析を開始している。今後解析結果をまとめていく予定である。
|
Strategy for Future Research Activity |
ターゲットリシーケンス解析で得られた、膨大な遺伝子情報の中から、parkin1アレル変異患者群でより多く同定されるvariant、つまり発症に寄与するものを探索する。有意差のあるvariantが認められた場合には、その変異がparkinタンパクの発現率を低下させるかなど、機能解析を進める。
|
Causes of Carryover |
現在、国立遺伝学研究所と共同研究を進めており、次世代シーケンサーの試薬代をH31年度に支払う予定。
|
Research Products
(8 results)
-
-
[Journal Article] Multiple system atrophy and apolipoprotein E2018
Author(s)
Ogaki Kotaro、Martens Yuka A.、Heckman Michael G.、Koga Shunsuke、Labbe Catherine、Lorenzo-Betancor Oswaldo、Wernick Anna I.、Walton Ronald L.、Soto Alexandra I.、Vargas Emily R.、Nielsen Henrietta M.、Fujioka Shinsuke、Kanekiyo Takahisa et al.
-
Journal Title
Movement Disorders
Volume: 33
Pages: 647~650
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
-
-
-
-
[Presentation] APOLIPOPROTEIN E: GENETIC ANALYSIS AND FUNCTIONAL STUDY2018
Author(s)
Ogaki K, Martens YA, Heckman MG, Koga S, Labbe C, Lorenzo-Betancor C, Walton RL. , Soto AI, Vargas E, Nielsen HM. , Fujioka S, Kanekiyo T, Uitti RJ, Van Gerpen J, Cheshire WP, Wszolek ZK, Low PA, Singer W, Hattori N, Dickson DW, Bu G, Ross OA
Organizer
International Congress of Parkinson's Disease and Movement Disorders 2018
-
[Presentation] Detection of genetic modifiers in PRKN2018
Author(s)
Kotaro Ogaki, Hirofumi Nakaoka, Kensuke Daida, Arisa Hayashida, Aya Ikeda, Yuanzhe Li, Hiroyo Yoshino, Manabu Funayama, Kenya Nishioka, Ituro Inoue, Nobutaka Hattori
Organizer
The 13th Annual Meeting of Genetic Epidemiology of Parkinson's Disease
-