2017 Fiscal Year Research-status Report
Analysis of cancer immune regulation mechanism by new immune checkpoint molecule Clec4A4
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17K15027
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
宇都 倫史 宮崎大学, 医学部, 講師 (10624653)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 腫瘍治療学 / 免疫抑制 / 樹状細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、通常型樹状細胞(cDCs)の活性化制御分子として炎症反応・抗原特異的T細胞応答・免疫病態を負に調節しているClec4A4分子を欠損しているマウスを用いて免疫チェックポイント分子として機能するか明らかにすることを目指している。平成29度は担がん状態でのClec4A4欠損マウスを用いて、Clec4A4のがん免疫応答制御に対する効果の解明を野生型マウスと比較検討を行った。実施内容は、「担がん状態でのClec4A4発現の動態の評価」と「担がんマウスの抗がんCD8+T細胞/CTL応答に及ぼすClec4A4の効果の評価」について検討した。その結果、野生型担がんマウスにおいてがん組織浸潤DCsの移入とClec4A4の発現が認められた。一方、Clec4A4欠損担がんマウスの脾臓DCsは、野生型担がんマウスの脾臓DCsと比較して、Clec4A4の発現レベルに差は認められなかった。さらに、担がん野生型マウス、担がんClec4A4欠損マウスにOVA&・TLRリガンド・アゴニスト抗CD40抗体のワクチンを免疫し、脾臓中の抗原特異的CTL(IFN-γ産生CD44highOVA-MHCクラスIテトラマー結合CD8+ T細胞)の誘導を比較検討した結果、野生型担がんマウスと比較して、Clec4A4欠損担がんマウスでは抗原免疫による抗原特異的CTL応答の亢進が認められた。これはClec4A4が担がん状態の生体内において抗原特異的CTLの誘導増強に関与することを示している。 以上の結果から、担がんでのDCs機能抑制と抗原特異的T細胞応答低下に対するClec4A4の制御が明らかとなり、Clec4A4がDCsに発現する新規免疫チェックポイント分子として機能的同定されることが期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究課題申請書の年度計画に従って研究の進歩が認められた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度では、以下の解析を行う。 1.担がんマウスモデルを用いたClec4A4の免疫チェックポイント分子機能の解析 2.抗マウスClec4A4抗体の作製
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