2019 Fiscal Year Research-status Report
Immunological change by chemotherapy and development of immunotherapy for breast cancer
Project/Area Number |
17K15034
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Research Institution | Japanese Foundation for Cancer Research |
Principal Investigator |
小野 麻紀子 公益財団法人がん研究会, 有明病院 総合腫瘍科, 副医長 (30620992)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 乳がん / 腫瘍免疫 / 腫瘍浸潤リンパ球 |
Outline of Annual Research Achievements |
乳癌は、原発巣のホルモン受容体(HR)・HER2発現が再発時に変化することが知られており、免疫環境の変化については不明な点も多い。本研究において、再発乳癌患者において、原発巣と再発巣でのTILの発現変化について解析した。 当院で原発性乳癌の切除手術が行われた後に再発し、再発巣の生検・切除手術が行われた173例を対象に、原発巣と再発巣のホルモン受容体・HER2、TIL発現など、免疫プロファイルの変化を検討した。再発巣の内訳は、肝転移33例 (19%)、肺転移47例 (27%)、骨転移28例 (16%)、皮膚・軟部組織転移27例(15%)、リンパ節転移24例 (14%)、その他14例 (8%)であった。TILは原発巣と比較し、再発巣で発現が低下しており、転移部位によって発現に有意差を認めた。また、再発時のTILは、再発後の生存の有意な予後因子となった一方、原発時のTILでは有意差を認めず、再発時の局所のがん微小環境が重要であることが示唆された。現在、CD8、Foxp3、PD-L1など免疫系の分子の解析を行っている。 また、原発巣と再発巣のWhole exome sequenceを施行し、原発巣と再発巣の遺伝子変化を検討中である。 局所と全身の免疫状態の対比として、原発時と再発時のNLR(好中球・リンパ球比)を比較したところ、初発時・再発時ともに、TILとNLRに相関を認めなかった。一方で、NLRは、再発時に有意にNLRは上昇し、再発時のNLRは再発後の予後因子であった。よって、再発時TIL・NLRともに、独立して再発後の予後に相関している可能性が示唆された。再発時は、がんの微小環境とともに全身の免疫状態も変化している可能性が考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
質が不良の検体があり、再解析などを要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究助手に研究補助を依頼すると同時に、病理組織の細胞のカウントに機械を利用する。
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[Presentation] Clinical significance of neutrophil to lymphocyte ratio (NLR) in primary and recurrent breast cancer2019
Author(s)
Makiko Ono, Tomo Osako, Shinichiro Taira, Tomoko Shibayama, Mari Hosonaga, Kokoro Kobayashi, Takayuki Kobayashi, Takayuki Ueno, Yoshinori Ito, Shinji Ohno, Shunji Takahashi
Organizer
GBCC2019
Int'l Joint Research