2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K15056
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Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Principal Investigator |
角谷 拓 国立研究開発法人国立環境研究所, 生物・生態系環境研究センター, 主任研究員 (40451843)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 群集生態学 / 食物網 / 安定性 / 季節変動 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.トンレサップ湖における食物網データ解析 乾季(2-4 月)、乾季-雨季移行期(5-8 月)、雨季(9-11 月)、雨季-乾季以降会(12-1月)ごとに、トンレサップ湖の主要魚種について調査された、胃内容物データの収集および整理を行った。また、その情報をもとに季節的な水位変化および生態系サイズの変化にともなう、各種魚類の食性変化パターンの解析を行った。
2.食物網内のキーストーン相互作用の特定手法の開発 食物網の動態を決めるうえで、キーストーンとなる種および相互作用を特定するための手法の開発を行った。具体的には、対象とする食物網をモデル化し、その食物網内で相互作用する2種の組み合わせを順々に取り出し、資源を除く食物網の他の種から切り離された場合に、注目する2 種の動態が不安定化するかどうかを基準に不安定因子を特定する。また、本結果をまとめ国際学術誌に公表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り、野外食物網の観測情報の取得および解析を進めた。また、食物網内のキーストーン相互作用の特定手法の開発に関する研究は、予定を前倒しして進めた。
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Strategy for Future Research Activity |
計画通り進める。特に、収集した魚類の食性情報に加えて、安定同位体データもあわせながら、季節的に生態系サイズが大きな変動をする場合に生物群集構造やその安定性に関する性質がどのように変化するかについての研究を確実に進める。
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Causes of Carryover |
研究を効率的に進めるために、キーストーン相互作用検出に関わる手法開発を前倒しで実施したため、基礎的なデータ収集を次年度に行う必要があるため。
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