2017 Fiscal Year Research-status Report
Establishing "Architectural RNA" as a novel functional category of noncoding RNAs
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17K15084
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
中條 岳志 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 特別研究員(PD) (50788578)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | architectural RNA |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までの研究から、核内構造体を構築するアーキテクチュラルRNAの候補の探索には難溶性RNAの同定が有効であることを明らかにした。この成果は2017年5月15日にEMBO Journalに掲載された(アクセプトは昨年度)。様々な真核生物種における既知の6種類のアーキテクチュラルRNAは、いずれも細胞がストレスにさらされた時や特定の発生段階で発現して機能を発揮することが明らかにされている(Chujo et al., Molecules and Cells (2017))。また、ヒトには2万種類以上の機能未知ncRNAが存在する。これらの知見から、ストレスに応答して発現する新たなアーキテクチュラルRNAが存在することが期待される。そこで、ストレス下等に発現する新たなアーキテクチュラルRNAを同定するために、様々なストレスを与えた細胞や疾患モデル細胞における難溶性RNAを同定しようと考えた。このために必要な多サンプルの次世代シーケンス解析を実現するために、本研究の成果を基にして所属研究室が新学術領域先進ゲノム支援に申請して採用され、26種類のRNAサンプルの次世代シーケンス解析を依頼し、シーケンスが実施された。現在、シーケンス結果の情報解析を行っている。加えて、NEAT1の細胞機能を探索するために、NEAT1をノックアウトした細胞にもストレスを加えて、野生型細胞とトランスクリプトームに違いが生じるかを調べるための次世代シーケンス解析も実施している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
様々なストレス条件下におかれた細胞における難溶性RNAの同定を行うための次世代シーケンス解析を実施した。
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Strategy for Future Research Activity |
発現量の多い難溶性RNAはいずれもアーキテクチュラルRNAの良い候補であることを明らかにした。一方で、必ずしも全てのアーキテクチュラルRNAが難溶性を示すわけではないことも見えてきた。なぜなら、(1)既知アーキテクチュラルRNAの一種SatelliteIII RNAは明瞭な難溶性を示さず、(2)未知のアーキテクチュラルRNAによって構築されると考えられる既知のX核内構造体のアーキテクチュラルRNAは、難溶性RNAには含まれていなかったからである。このような状況を打破するために、(2)のように核内構造体の存在自体は明らかになっている場合に、そのアーキテクチュラルRNAを探索するための新しい実験系を考案して立ち上げようとしている。具体的には、上記X核内構造体のマーカータンパク質Yに蛍光タンパク質VenusをつないだVenus-Yを発現させた細胞を破砕して分画することでX核内構造体が濃縮された画分を取り出し、ここからX核内構造体をFlow Cytometerで認識してCell Sorterでさらに濃縮することに成功している。X核内構造体が濃縮されたことは、X核内構造体の複数のマーカータンパク質が濃縮されたことにより確認している。また、このように立ち上げた手法をFluorescence-Activated Body Sorting(FABS)法と命名した。今後は、FABS法を用いて濃縮したX核内構造体からRNAを取り出し、ここに濃縮されたRNAを同定したいと考えている。
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Causes of Carryover |
次世代シーケンス解析を企業に委託せずに、新学術先進ゲノム支援に依頼することが可能となったため、費用がかからなかった。2018年度から異動のため、異動先での研究環境の整備に使用予定。
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