2019 Fiscal Year Annual Research Report
Role of intracellular magnesium in cell-cycle progression
Project/Area Number |
17K15108
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Research Institution | Tokyo University of Science, Yamaguchi |
Principal Investigator |
山中 龍 山陽小野田市立山口東京理科大学, 薬学部, 助教 (90795436)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | マグネシウム / 蛍光イメージング / 細胞周期 / 生物物理 / ダイナミクス |
Outline of Annual Research Achievements |
マクネシウムイオンは細胞内の数多くの化学反応の補酵素やエネルキー物質てあるATPの補因子として機能し、細胞内におけるほとんとの化学反応と関わっている。そのため細胞内マグネシウムイオン濃度変動は、細胞内の多岐にわたる現象に影響を与え得る。しかし、マグネシウムイオンの細胞内動態とその生理学的役割に関する知見は乏しい。その主な理由として、生きている細胞内のマグネシウムイオン濃度変化を長時間にわたって正確に測定する方法かなかったことか挙けられる。 そこで本研究課題では、細胞周期全体にわたって細胞内マグネシウムイオン濃度を計測する技術を確立し、細胞内マグネシウムイオン濃度ダイナミクスが細胞周期に与える影響を定量的に解析することを目的とした。まず細胞周期レポーターを恒常的に発現している細胞に細胞内マグネシウムイオン蛍光指示薬を導入し、細胞周期のステージ別に細胞内マグネシウムイオン濃度を測定した。これによって細胞周期の進行に伴う細胞内マグネシウムイオン濃度変化を捉えることに成功した。さらに、スクリーニング実験を行い、細胞周期の進行に伴って変動するマグネシウムイオントランスポーターの同定に成功した。また、細胞内マグネシウムイオンの変動は細胞周期のステージによって異なる役割を果たしていることも発見した。以上より、本研究では細胞周期の進行にともなうマグネシウムイオン濃度の変動および、その分子メカニズムと役割について解明することに成功した。
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