2017 Fiscal Year Research-status Report
小胞体ストレス応答破綻による双頭を伴う発生初期異常誘導機構の解析
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17K15116
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
石川 時郎 京都大学, 理学研究科, 助教 (70632545)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | メダカ / 小胞体ストレス応答 |
Outline of Annual Research Achievements |
高頻度で双頭となるメダカを産み出す変異系統を解析し、その原因遺伝子を探索すべく次世代シークエンサーによる全ゲノム解析を計画している。今回、樹立済みの双頭変異系統において、原因遺伝子が当研究室で既知の遺伝子の変異と連鎖していることが明らかとなった。双頭変異を引き起こす原因遺伝子は優性で機能すると予想されており、また既知の変異遺伝子は劣性変異であるため、既知の変異遺伝子が双頭の原因遺伝子であるとは考えがたい。しかしながら、均一なバックグラウンドでの次世代シークエンサー解析を行うため、掛け合わせにより両遺伝子の分離を試みている。 また、既知の変異遺伝子が双頭変異の原因遺伝子である可能性をさらに検証するため、Cas9/CRISPRにより新規に既知遺伝子に新規に変異を導入した個体を作製し、掛け合わせを開始した。この掛け合わせで双頭の変異が生じなかった場合、既知遺伝子の影響はないものと示されるため、解析に影響はないものと判断し、次世代シークエンサーによる解析を開始する予定である。 また、脊椎動物に複数ある小胞体ストレスセンサーをそれぞれノックアウトしたメダカ及び、小胞体ストレス応答を常時活性化しているメダカにおいて双頭の個体が見られるかを解析した。その結果、一部のメダカにおいて低頻度ではあるものの双頭の個体が産み出されたことから、小胞体品質管理機構が発生において体軸形成に関わる因子のフォールディングに作用し、発生機構の基盤となっていることが予想された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
変異メダカ系統を掛け合わせ、周辺遺伝子の情報を得ることが出来た。 小胞体ストレスセンサー分子ノックアウト系統においても双頭が一部見られることを見出した。
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Strategy for Future Research Activity |
変異メダカと連鎖した既知の変異遺伝子を掛け合わせにより取り除き、次世代シークエンサー解析を行う。 もしも取り除けなかった場合においても、既知遺伝子の影響を評価の後、次世代シークエンサーによる解析を行う。
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[Presentation] UPR Transducer BBF2H7 Allows Export of Type II Collagen in a Cargo- and Developmental Stage-Specific Manner2017
Author(s)
Tokiro Ishikawa, Takuya Toyama, Yuki Nakamura, Kentaro Tamada, Hitomi Shimizu, Satoshi Ninagawa, Tetsuya Okada, Yasuhiro Kamei, Tomoko Ishikawa-Fujiwara, Takeshi Todo, Eriko Aoyama, Masaharu Takigawa, Akihiro Harada and Kazutoshi Mori
Organizer
23rd JMZM
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[Presentation] メダカ発生過程におけるIRE1生理的機能の包括的解析2017
Author(s)
Tokiro Ishikawa, Tetsuya Okada, Tomoko Ishikawa-Fujiwara, Satoshi Ansai, Yasuhiro Kamei, Masato Kinoshita, Takeshi Todo, Kazutoshi Mori
Organizer
2017年度生命科学系学会合同年次大会(ConBio2017)