2019 Fiscal Year Research-status Report
維管束篩部分化における、篩要素と篩伴細胞の同調性と細胞間コミュニケーションの解析
Project/Area Number |
17K15139
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
宮島 かおり (古田かおり) 奈良先端科学技術大学院大学, 研究推進機構, 特別研究員(RPD) (10746655)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 植物 / シロイヌナズナ / 維管束篩部 / 篩要素 / 篩伴細胞 / 細胞間コミュニケーション / 細胞分化の同調性 |
Outline of Annual Research Achievements |
出産・育児を伴う休暇により、平成31年3月1日から令和2年3月31日まで研究を中断。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度は出産・育児を伴う休暇により研究を中断したが、それまでの研究はおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
篩要素と篩伴細胞の細胞分化に伴う原形質連絡の発達について、これまでに、原形質連絡に関与すると期待する分子マーカーを導入した形質転換体を作製しており、今後観察を行う。これにより、篩要素と篩伴細胞の細胞機能において重要な原形質連絡が、細胞分化プロセスにおいて徐々に形成される様子を分子レベルで記述する。また、篩要素の細胞分化におけるSEEN1の機能を明らかにする目的で、新規の篩要素細胞分化マーカーを作製した。今後は、これらの形質転換体の確立と観察を行う。また、篩要素と篩伴細胞の細胞間コミュニケーションを制御する新規因子を見出すために、篩伴細胞の機能を阻害したときに、篩要素の細胞分化に異常が現れるかどうかを調べるための形質転換体を作製した。今後は、これらの形質転換体を観察する。またこれまでに、篩要素の細胞分化において、原形質連絡を介した細胞間コミュニケーションが重要であるかどうかを検証するために、篩要素と篩伴細胞間の原形質連絡を阻害したときの、篩要素の細胞分化異常を可視化する形質転換体を作製した。今後は、これらの形質転換体を観察する。また、引き続き、篩要素と篩伴細胞の細胞分化を同時可視化できるマーカーラインを解析し、篩要素と篩伴細胞の細胞分化の同調性について、遺伝子発現レベルで詳細に記述する。これまでに得られた結果や上述の実験から得られる結果をとりまとめて論文を作成し、研究成果の発表を行う。
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Causes of Carryover |
理由:産前産後の休暇と育児休暇に伴い研究を中断したため、それまでの植物の栽培や観察を行う計画に変更が生じた。また、産前産後の休暇に伴い、学会での研究発表の予定や実験補助員の雇用期間に変更が生じた。使用計画:研究再開後は、主にこれまでに作成した形質転換体の観察を行う。形質転換体株の選別も含めたくさんの植物体を育成するため、植物栽培のための物品・試薬が必要である。また、形質転換体の確認や作製など分子生物学的な実験に用いる物品・試薬や、顕微鏡観察に必要な物品・試薬の購入などに使用する。また、研究再開後は最終年度であるため、学会発表や論文投稿など研究成果の発表に関わる費用にも使用する予定である。
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