2019 Fiscal Year Annual Research Report
Mathematical and experimental approach toward the elucidation of gravi-, rheo- and photoresponses of swimming microalgae
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17K15154
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| Research Institution | Toyohashi University of Technology |
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Principal Investigator |
鹿毛 あずさ 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (10748809)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | 重力走性 / 低レイノルズ数 / マイクロスイマー / 原生生物 / 遊泳 / gyrotaxis |
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| Outline of Annual Research Achievements |
前年度に引き続き、クラミドモナスの負の重力走性の力学的・生理的メカニズムの検討を行った。
動きを止めたクラミドモナスの回転速度について、鞭毛の変異体を用いた解析を行った。鞭毛の短い変異体および単鞭毛変異体では回転速度に大きなばらつきが見られ、野生型の鞭毛を抜いた場合と鞭毛がある場合の速度の範囲にわたっていた。これは変異体では鞭毛をほとんど欠いている場合があるためだと考えられる。今回調べた範囲では、鞭毛長および鞭毛数の影響は小さいと思われた。
境界要素法を用いた計算により、クラミドモナスが鞭毛波形を変えない場合、真下向きから真上向きに方向転換するには47秒かかることがわかった。前年度に明らかにした通り、これは実際の方向転換に比べて数倍以上長いタイムスケールで起こっており、クラミドモナスの負の重力走性における方向転換の重要性が明らかになった。
本研究課題のまとめとして、クラミドモナスの負の重力走性における鞭毛の形に発する細胞の形態非対称性について、論文を出版した。細胞の形態非対称性の重要性を実験とシミュレーションの両面から明らかにしており、鞭毛の形を無視して推進力のみを考える従来の流体力学モデルに一石を投じるものである。生理学・流体力学の両方向への研究の広がりを期待している。
走光性および走流性については研究の進展が不十分にとどまったが、走流性についてはマイクロ流体デバイスを用いたアプローチの有効性を示すことができた。
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