2020 Fiscal Year Research-status Report
幾何学的形態測定法による昆虫口器の多様化機構の解明:オサムシ科幼虫をモデル系に
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17K15171
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
笹川 幸治 千葉大学, 教育学部, 准教授 (30647962)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 消化管構造 / 食性 / 系統 / 比較形態 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和2年度は、対象分類群の飼育時期に新型コロナウィルスによる緊急事態宣言が発令されたため、当初予定していた飼育実験と室内実験は実施できなかった。そのような状況下でも実施可能な研究として、口器形態と関連する器官の一つである消化管(alimentary canal)の構造を、手元にあるサンプルや近場で採集できる種を対象に調べた。その際、食性/系統性が異なる種を選定し、消化管構造が食性と系統性のどちらを主に反映しているのかを調べた。 1.外形の観察:生体を冷凍庫にいれて仮死状態にして、生理食塩水内で解剖し、実体顕微鏡で観察・撮影を行なった。処理後は70%エタノールで保管した。その結果、これまでに報告されている知見(Yahiro 1990, 1996, 1998, 2014)を確認するとともに、新たな形態情報を得ることができた。 2.組織構造の観察:上記1で明らかにした消化管の各部位について、組織構造を観察するための切片標本を作製し観察・撮影を行なった。サンプルは、動物の組織標本の一般的な作製手順に従った。すなわち、ブアン液で固定したサンプルをエタノール、キシレンを用いた処理を経てパラフィンに包埋した。包埋標本はミクロトームで5~10マイクロメートルの厚さに切り、アルシアンブルー染色とヘマトキシリン・エオシン染色を行なった。 1と2で得られた今回の結果と、既往研究の結果から総合的に判断すると、消化管構造は食性よりも系統性を主に反映していることが推察された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルスによる緊急事態宣言の影響により、当初予定していた多くの研究が実施できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウィルスによる社会的な影響はまだ続いているため、明確な推進方策が立てられないのが現状である。現段階では、手元にあるサンプルを処理しつつ、近隣地域で得られる種を用いて、新たな実験を行なうことを考えている。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスに関連する影響によって、研究が当初の計画通りに進まなかった。
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Research Products
(11 results)