2019 Fiscal Year Annual Research Report
Estimation of the optimal regulation size in fishery target fish considering value increase with fish growth
Project/Area Number |
17K15315
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Research Institution | Fisheries Research and Education Agency |
Principal Investigator |
下瀬 環 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 西海区水産研究所, 主任研究員 (70524792)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 漁獲制限体長 / 生活史 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度から実施しているセリ市場調査は12月まで、大型フエフキダイ属2種の標本収集は、8月まで実施した。これまでに蓄積された市場調査結果から、ブダイ科、ハタ科、フエフキダイ科主要魚種の成長に伴うセリ値の変化を、より高精度で推定することができた。 標本購入調査からは、耳石切片を用いた年齢査定と、生殖腺の組織学的観察により、大型フエフキダイ属2種の生活史情報を蓄積することができた。雌雄の尾叉長組成および、雌雄同体個体の出現から、両種とも、機能的に成熟する前に、雌から雄に性転換している可能性が示唆された。耳石切片を用いた年齢査定の結果、両種の成長と寿命を明らかにした。キツネフエフキでは、4~5歳で尾叉長45~50cmに達して雌として成熟もしくは雄に性転換し、10歳で約67cmに達することが分かった。また、最高齢は22歳であった。ムネアカクチビは、2~5歳で40~45cmに達して雌として成熟もしくは雄に性転換し、10歳で約55cmに達した。最高齢は17歳であった。この結果をもって、沖縄県で漁獲される主要な沿岸魚種の生活史情報がほぼ揃ったことになる。 これまでに得られている生活史情報をもとに計算した結果、最終的に、ハタ科8種、ベラ科・ブダイ科4種、フエフキダイ科3種で、経済的に最適な漁獲制限尾叉長を推定することができた。大型になる種では、現在の漁獲制限尾叉長を引き上げることが望ましいと考えられた。得られた推定値は、沖縄本島と八重山地区の漁業者団体向けに報告し、今後の資源管理に活かす方向で、沖縄県の担当者と調整している。
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Research Products
(2 results)