2021 Fiscal Year Annual Research Report
Evaluation of the Impact of Spatial Competition among Farmer's Markets on Those Operation, Shipping Behavior, and 6th Industrialization
| Project/Area Number |
17K15337
|
|---|
| Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
|---|
Principal Investigator |
菊島 良介 東京農業大学, 国際食料情報学部, 准教授 (70757129)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
|
| Keywords | 直売所間競争 / 直売所への出荷規定要因 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
本課題は、農業の6次産業化を通じた所得増大の核を担い得る農産物直売所（以下、直売所）が小売であるため、その空間的競争が懸念され、それに応じた持続的な運営のために適切な制度設計が求められていることに焦点をあて、（1）直売所間競争が直売所に与える影響評価、（2）直売所間競争が出荷者に与える影響評価（3）直売所間競争とそれに対応した直売所内のマネジメント・農業の6次産業化を通じた所得増大との関係（4）直売所の出荷規定要因の分析を行うものである。
新型コロナウィルスの影響で調査対象地であった静岡県・伊豆や千葉県の調査が困難であったことから、（4）を優先的に進め、その研究成果は「農業経営研究」（日本農業経営学会）の研究論文（査読付）として掲載が決定し、2021年4月に刊行された。
(4)の研究成果の概略は以下の通りである。定量分析と実態調査を組み合わせることで出荷者募集の際に「営農・技術指導がある」という情報の持つ意味を多面的に検討でき，その有効性と時として直売所の出荷を見合わせる要因となってしまう恐れが示唆された。端境期に重要な役割を果たす零細農家に直売所への出荷を促すには，心理的な課題を拭う工夫も求められることが示唆された。
(2)について、千葉県の直売所への運営者へのヒアリングから、直売所数が多い千葉県では出荷者が直売所を選択している実態が観察された。直売所間の競争を意識したマネジメントが求められていることが示唆された。
新型コロナウィルスの影響で、研究計画の変更があったが、(1)、(4)の研究成果は査読付論文として公表され、部分的ではあるが(2)についても次の研究につながる示唆が得られた。
|
Research Products
(1 results)
