2021 Fiscal Year Annual Research Report
Roles of farmers' groups network for diffusion of innovation
Project/Area Number |
17K15339
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Research Institution | Takasaki City University of Economics |
Principal Investigator |
黒崎 龍悟 高崎経済大学, 経済学部, 准教授 (90512236)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 農民グループ / タンザニア / ネットワーク / イノベーション / 普及 / ボトムアップ |
Outline of Annual Research Achievements |
研究開始当初に対象としたMVIWATA(タンザニア農民グループネットワーク)に限定せず、より広く住民組織とイノベーション普及の関係を明らかにするという方針に転換し、マイクロファイナンス組織VICOBA(Village Community Bank)が有する多機能性に着目して研究を進めてきた。しかし、昨年度と同様に海外渡航ができなかったため、追加情報が得られず、考察を深めることはできなかった。そこで、本研究での文献調査で得られた知見と過去の現地調査で得られたデータを統合し、タンザニア農村で普及しつつある家庭用太陽光発電が適切に利用されていない要因について、技術的な点・社会組織の点からまとめた。この内容は、農民発の技術の普及の負の側面について理解を深めることにつながり、イノベーション普及の様態を多面的に考えるための視座をもたらした。また、アフリカと日本の農村の比較研究の視点を意識し、日本国内の農家が試みている新規の作物栽培や自然エネルギー利用に関する調査に力を入れた。これらの調査は、行政組織との連携の重要性とそのタイミングについて考える機会となり、今後、アフリカにおけるイノベーション普及を考える際にも有用な知見を得ることにつながった。 なお、年2回のペース開催する予定であった対面の研究会は、昨年に引き続き、不定期のオンラインでの研究打ち合わせというかたちで実施し、研究論文の作成や、国内調査の計画立案に役立てることができた。成果発表については、論文2本および研究ノート1本を執筆した。また、関連学会および大学主催の公開講座でそれぞれ研究報告をおこなった。
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Research Products
(5 results)