2019 Fiscal Year Annual Research Report
An Experimental Study on the Mechanisms Involved in Immobilization of Heavy Metals using Manure
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17K15348
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| Research Institution | Osaka Prefecture University |
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Principal Investigator |
櫻井 伸治 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 講師 (30531032)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | 重金属 / 土壌 / 不動化 / 有機資材 / 化学形態 / 可給態 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
工業排水が所定の処理を経ず灌漑用水として利用されている地域では，様々な種類の重金属によって農用地が広範囲に汚染されている現状にある．この対策として，広範囲の汚染農用地の土壌を全て浄化することは現実的ではない．こうした汚染土壌での生育作物の可食部に重金属が移行しないような土壌管理が実施できないかと考え，その方法として有機資材の重金属不動化効果に着目し，不動化メカニズムを明らかにすることを目的とした．具体的には，有機資材（牛ふん，鶏ふんなど）を混合させた土壌を使ってバッチ試験を実施し，有機資材が重金属の化学形態に与える影響を観察することで，不動化メカニズムを考察した．
まず，各有機資材添加後の重金属の可給態濃度の比較から，牛ふんが最も高い重金属不動化効果を示された．また，不動化効果を発現する重金属種には差異が見られ，Cuへの不動化効果は大きかったものの，Cdへの当該効果は小さかった．これは，他の有機資材でもほぼ同様の傾向であった．
次に，各種有機資材混合土壌の化学的性質を見ると，有機資材を添加することによって土壌の陽イオン交換容量が向上した．一般的に正電荷をもつ重金属がより多く実験系に吸着され，不動化が促進したと推察される．また，鶏ふんも牛ふんに次いで重金属の不動化効果を発現したが，重金属の化学形態の中で最も移行性の大きい水溶態濃度が高かった．また，鶏ふん混合土壌中の水溶性有機物濃度を測定したところ，最も高い有機物濃度を示した．このことから水溶性有機物と重金属の結合により重金属が水溶性錯体として存在するためと考えらえれる．
総じて，土壌中重金属の不動化に有効な有機資材は陽イオン交換容量が高く，水溶性になり得る有機物の含有量が少ないものが示唆された．
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Research Products
(2 results)
