2018 Fiscal Year Annual Research Report
Studies on pathogenesis and host range determination of Avian bornavirus
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17K15369
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
佐々 悠木子 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 講師 (20582464)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | トリボルナウイルス / 感染実験 / 愛玩鳥 / ジュウシマツ |
Outline of Annual Research Achievements |
ジュウシマツで見つかった新しい遺伝子型のトリボルナウイルス(MuBV-1)をオカメインコ、カナリア、ジュウシマツに筋肉内接種及び脳内接種によって接種し、7ヶ月まで飼育した。オウム病クラミジア、マクロラブダス症などの感染症やマイロイドーシスで死亡した個体が存在したが、トリボルナウイルスの臨床症状を明瞭に示す個体は現れなかった。これらの死亡個体及び継時的に安楽殺した個体から採材した臓器サンプルを材料とし、PCR及び免疫組織化学にてMuBV-1の検出を行った。免疫組織化学は昨年度作成したMuBV-1免疫マウス血清を用いた。MuBV-1を筋肉内注射したジュウシマツでは、2ヶ月でMuBV-1は脳に明瞭に検出された。MuBV-1を筋肉内注射したカナリアでは、6ヶ月でMuBV-1が脳内に検出された。脳内接種したジュウシマツでは、飼育終了時までMuBV-1が脳内に検出された。一方、MuBV-1を胸筋に筋肉内注射したオカメインコでは飼育終了までMuBV-1は検出されなかった。 MuBV-1をジュウシマツ、カナリアに筋肉内及び脳内接種により実験的に感染する手法が確立された。MuBV-1がオカメインコをはじめとするオウム目には感染せず、スズメ目であるジュウシマツ、カナリアには感染する可能性が強く示唆される。しかしながら、実験に用いたジュウシマツ、カナリアが実験動物として導入する前からMuBV-1を保有していた可能性もあり、今後の詳細な検討が必要である。また、カナリアはアミロドーシスで死亡しているものがあり、MuBV-1感染による炎症が元となりアミロイドーシスが生じている可能性がある。
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Research Products
(4 results)