2019 Fiscal Year Annual Research Report
Effects of the locational relationship between first follicular wave dominant follicle and corpus luteum on endometriumu function and embryo development
Project/Area Number |
17K15384
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Research Institution | Nippon Veterinary and Life Science University |
Principal Investigator |
三浦 亮太朗 日本獣医生命科学大学, 獣医学部, 講師 (60782133)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ウシ / 子宮 / 第1卵胞波主席卵胞 / 黄体 / 遺伝子発現 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、「発情後に発育する第1卵胞波主席卵胞と黄体が同一卵巣内に共存した場合に受胎性が低下する」という現象について発情周期中の第1卵胞波主席卵胞および黄体の発育動態、また卵巣内での位置関係が、人工授精後の子宮機能に対して影響を与えるかを検証し、共存牛での受胎性低下をもたらすメカニズムを解明することを目的としたものである。上記に述べたメカニズムを解明することで、生産現場における牛の受胎性の向上につながる応用研究および技術開発をもたらすと考えている。 今年度は、無処置の共存牛と非共存牛の卵巣内構造物所見(第1卵胞波主席卵胞および黄体の直径)、左右子宮角それぞれで子宮内膜の採材を完了した。子宮内膜におけるプロジェステロン(P4)受容体(PGR、PGRMC1)、エストラジオール(E2)の受容体(ESR1)、プロスタグランジンF2a合成酵素(PGFS)、脂質代謝関連遺伝子(PPARG、PPARA)、長鎖脂肪酸トランスポータ(SLC27A6)、グルコーストランスポーター(SLC2A1)のmRNA発現量をリアルタイムPCRにより定量した。その結果、黄体側子宮角内膜においてPGR、PGRMC1、ESR1、PGFSおよびPPARAのmRNA発現量が非共存群で共存群に比較して高いことが示された。一方で、上記のmRNA発現量を左右の子宮角で比較する、非共存群は共存群に比較して黄体・非黄体側に関わらずmRNA発現量高い傾向であることが示された。さらに供試した牛の分娩後からの乳量、乳成分を調査したところ、共存群は非共存群に比較して、泌乳量が高く負のエネルギー状態がより重度であったことが明らかになった。このことは、代謝負荷が大きな牛において、卵胞と黄体の同一卵巣内での共存が起りやすい可能性が示唆され、子宮内膜での遺伝子発現の差異も代謝負荷の影響によりもたらされた可能性が示唆された。
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Research Products
(10 results)