2017 Fiscal Year Annual Research Report
立体構造を基にした長鎖脂肪酸伸長酵素の触媒反応機構と基質特異性の決定要因の解明
Project/Area Number |
17K15442
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
佐藤 友美 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 博士研究員 (20759211)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 長鎖脂肪酸伸長酵素 / 膜タンパク質 / 結晶化 / ELOVL / 糖尿病 / X線決勝構造解析 / 発現精製 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、小胞体膜に存在する長鎖脂肪酸伸長酵素(ELOVLファミリータンパク質)の立体構造に基づいた触媒反応機構を明らかにすることを目的として研究を進めた。ELOVLファミリータンパク質は、糖尿病治療に関与する可能性が示唆される一方で、ホモログを含めて立体構造解析の成功例はなく、論理的な創薬の基盤となる構造情報が待ち望まれている。 研究開始時点ではすでに、ヒトのELOVLと相同性を持つ複数の遺伝子をGFP融合タンパク質としてHEK細胞にて発現させ、GFP蛍光を指標としたFSECにてスクリーニングした結果、好熱性紅藻由来のホモログが構造解析に適していることを見出していた。そこで、本年度は、同遺伝子由来タンパク質の結晶化に適した大量発現精製系を構築するための条件検討を行った。コンストラクト・発現系・発現条件・精製法についての条件検討を行った結果、P. pastoris発現系にて発現させ、Niアフィニティークロマトグラフィーと陰イオン交換カラムにより精製することにより、1 L培養あたり約1 mgの精製標品を取得できる系の構築に成功した。ELOVLタンパク質はP. pastoris中で小胞体膜に局在しており、精製標品はゲル濾過分析にて単分散のピークを示した。そこで、所属機関に設置されている大規模結晶化装置を用いて、蒸気拡散法とLCP法にて約1000条件の結晶化の初期スクリーニングを行った。得られた結晶を用いてPFのBL17AにてX線回折実験を行ったが、回折点は得られなかった。
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