2019 Fiscal Year Research-status Report
The Screening of novel Damage-associated molecular patterns
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17K15447
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
松島 隆英 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (40636560)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 炎症 / DAMPs |
Outline of Annual Research Achievements |
生体は始終生体内外からの侵襲に曝されているが, それらを巧みに処理・対応することで生体の恒常性を維持している。このうち生体外からの侵襲は微生物由来の分子群であるPathogen Associated Molecular Patterns(PAMPs), 生体内からは内部で生じた壊死細胞由来, あるいは障害を受けた組織由来の分子群であるDamage Associated Molecular Patterns(DAMPs)と呼ばれる。特にDAMPsは細胞がネクローシスした時だけでなくアポトーシス、ネクロプトーシス、パイロプトーシスと言った多様な細胞死のシグナルを受けて受動的あるいは能動的に分泌する細胞の『ダイイング・メッセージ』とも呼ばれ、主に炎症性の細胞応答を誘導することが明らかとなっている。本研究では新規のDAMPsタンパク質の同定およびその分泌経路と機能解析を行うことで、細胞死シグナルにおける各種DAMPs因子の『ダイイング・メッセージ』としての生理的意義を明らかにするべく研究を進める。この目的のために本研究では1)新規DAMPsタンパク質の同定、2)候補因子の分泌と細胞死シグナルと関係性に関する解析、3)候補因子の分泌後の生理的機能解析、4)創薬ターゲットとしての候補因子の評価の4つのステップについて段階的に研究を進めていく。 2019年度では2018年度に実施したケミカルスクリーニングから新規DAMPsタンパク質の分泌を制御する可能性が示された化合物について個々に詳細な解析を行った。また炎症モデルマウスを作成し、新規DAMPsタンパク質の分泌と病態の関係性について解析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究に先立ち実施したクリーニングにより同定した新規DAMPsタンパク質候補の13因子について内在性タンパク質の分泌解析を行い、現在のところ2因子について内在性タンパク質の非アポトーシス的刺激下における細胞外の分泌し、炎症を惹起することも確認することができている。また特に2018~2019年度では特異的な抗体が必要となるsELISA法に代わる手法としてルシフェラーゼ解析を応用した内在性タンパク質の分泌解析法とケミカルライブラリーを用いてDAMPsタンパク質の分泌を阻害する薬剤の同定にも成功した。しかしながら各新規DAMPsタンパク質に対してルシフェラーゼタンパク質タグおよびペプチドタグをゲノム編集にてタギングを施したノックインマウス作成の遅延や当初予定していたsiRNAライブラリーを用いた遺伝子スクリーニングがDAMPs分泌解析には不適であることが判明したため、遺伝子スクリーニングの再考が必要になった。2020年度ではこれら知見を活用し、さらに新規DAMPsタンパク質の分泌機構と生体内での生理機能を明らかにしていく。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度では新規DAMPsタンパク質の分泌機構解析としてsiRNAライブラリーによる遺伝子スクリーニングの代案としてgRNAレンチウイルスプールライブラリーとCRISPR/Cas9システムによる新規DAMPsタンパク質の分泌を担う遺伝子スクリーニングを実施し、2018~2019年度に実施したケミカルスクリーニングによって同定したDAMPs分泌機構を制御するシグナル経路との関係性を解析していく。また各新規DAMPsタンパク質に対してルシフェラーゼタンパク質タグおよびペプチドタグをゲノム編集にてタギングを施したノックインマウスを用いて生体内での創薬ターゲットとしての新規DAMPsタンパク質の有用性を評価する。
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Causes of Carryover |
【理由】2018~2019年度に実施したケミカルスクリーニングの結果だけでは本研究目的2)の「候補因子の分泌と細胞死シグナルと関係性に関する解析」には不十分であると判断したことに加え、当初予定していたsiRNAライブラリーを用いた遺伝子スクリーニングがDAMPs分泌解析には不適であることが判明したため、遺伝子スクリーニングの再考が必要になった。そこで代案としてgRNAレンチウイルスプールライブラリーとCRISPR/Cas9システムによる新規DAMPsタンパク質の分泌を担う遺伝子スクリーニングを追加で実施することにした。 【使用計画】gRNAレンチウイルスプールライブラリーの調製とCRISPR/Cas9システムによる遺伝子スクリーニング解析に伴う消耗品購入に使用する予定である。
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Research Products
(10 results)