2018 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of the mechanisms of macrophage death by drug interaction through Toll-like receptor signaling
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17K15529
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Research Institution | Osaka University of Pharmaceutical Sciences |
Principal Investigator |
小池 敦資 大阪薬科大学, 薬学部, 助教 (00625725)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | マクロファージ / LPS / ネクロプトーシス |
Outline of Annual Research Achievements |
マクロファージを、グラム陰性菌外膜成分であるリポ多糖(LPS)によって刺激することでM1マクロファージへと誘導した。その際に、M1マクロファージにのみ特異的に細胞障害を誘導する化合物の探索を行った結果、広域型カスパーゼ阻害剤であるzVAD-fmkを候補化合物として見出した。 zVAD-fmkによるM1マクロファージの細胞障害誘導機構を調べた結果、LPSによる刺激時間が長くなるにつれて、細胞障害は大きくなることが分かった。 次に、ネクロプトーシス阻害剤であるnecrostatin-1やウェスタンブロッティングによる解析を行った結果、necrostatin-1によってzVAD-fmkによるM1マクロファージの細胞障害は抑制された。さらに、ネクロプトーシス実行因子であるmixed kineage kinase domain-like protein(MLKL)はLPSの刺激時間に依存して発現量が大きくなり、MLKLの活性化体であるリン酸化MLKLも同様の結果を示した。また、necrostati-1によってリン酸化MLKLは顕著に抑制されたことから、zVAD-fmkによる細胞障害はネクロプトーシスを介していることが明らかになった。 また、各種阻害剤を用いた検討によって、活性酸素種ならびにp38 MAPキナーゼもネクロプトーシスに関与しており、活性酸素種はMLKLやp38 MAPキナーゼの上流に位置していることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在、マクロファージ細胞死の新たな誘導機構ならびにその誘導に関与する因子の同定に成功しており、おおむね順調に進展していると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、実臨床にて用いられている薬剤を用いて、薬物相互作用の検討を行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
実験の検討に時間がとられ、予算額よりも下回る使用額となった。 現在は、実験が順調に進んでいることから、本年度は前年度の繰り越し分を加味した実験を計画している。
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